4畳半の狭いキッチンを使いやすくおしゃれにするには?プロが自邸リノベで行った涙ぐましい努力のすべてを公開…!
キッチンのプロの手腕が光るキッチンリノベの全貌を大公開!取れない壁など問題発覚によりリノベーションの計画変更を余儀なくされつつも、発想の転換で使い勝手がよく、おしゃれなオープンキッチンへと見事につくり替えました。 高級オーダーキッチンを手掛けるMadre(マードレ)代表の山根ひとみさんのこだわりが詰まったキッチンの全貌をお伝えします。 【写真でチェック】キッチンリノベの成功術をプロがアドバイス。狭くても使いやすくおしゃれに!
壁を取り払い、セミオープンキッチンに大改造!
今回のリノベーションでのいちばんのこだわりは、なんといってもキッチン!私はオーダーキッチンの会社を経営していますが、自分の住まいのキッチンを一からつくるのは実は初めて。 だからこそ、このセカンドハウスでは、これまで培った知識と経験をフル活用して、「自分の理想を詰め込んだキッチンをつくる!」と決めていました。 もともとのキッチンはある時期のマンションによくあるタイプのセミクローズドタイプ。広さ的には4畳半(7㎡)程度しかありませんでした。 理想としては10畳(17㎡)ほどある広々としたオープンキッチンがいい。だから、キッチンの背面にある個室を潰して、LDKを拡充するつもりでいたんです。 ところが解体してみたら、キッチンと個室の間の壁は、建物の躯体となるコンクリート壁で取ることができないと判明…。でも「ダメなら仕方ない」とクヨクヨせずに、キッチン拡充計画は即変更!まず、リビング側に面した壁は取ることができたので、ほぼ撤去しました。 カウンター右にある柱のような壁と、収納戸棚になった梁の下の壁。また、マンションには珍しい床下収納も取り去りました。広さはなくても、開放感のあるオープンキッチンにチェンジすることができました。
コンロの奥行きを削って、通路幅の広さを確保
取れない壁問題もあり、キッチンの拡充はあきらめたものの、できる限り理想のキッチン像に近づけたい。課題になったのはキッチンのレイアウトです。 背面側に設置するキャビネットには、冷蔵庫を収めたり、垂直フリッパー扉を設置したりするために、奥行き65cmは必要でした。そこは使い勝手とデザインを考えても、どうしても譲れず…。 とはいえ、そうなると、通路幅が90cm取れなくなってしまうんです。一般的に使い勝手の良いキッチンの通路幅は90cm。それ以下になると、引き出しや戸棚をフル開放できないといったことにもなり兼ねず、かなり狭く感じるはず。 「それならば!」と、IHを組み込む箱の奥行きを削ることに。もとの奥行きは60cm程度でしたが、思い切って5cm程度削り、奥行き55cmにしています。