“強靭なフットワーク”でウインブルドン連覇のアルカラス!ナダルの叔父トニ氏が「彼にスピードで対抗するのはほぼ不可能」と称賛<SMASH>
男子テニス元世界ランク1位のラファエル・ナダル(スペイン/現261位)の叔父で元コーチのトニ・ナダル氏が、スペインの日刊紙『EL PAÍS』のインタビューに登場。先日行なわれた今季3つ目のテニス四大大会「ウインブルドン」(イギリス・ロンドン/芝)で大会連覇並びに四大大会4勝目を飾った若きヒーロー、カルロス・アルカラス(スペイン/3位)を「これまで見た中で最もスピードのある選手だ」と称賛の言葉を送った。 【動画】アルカラス対ジョコビッチの「ウインブルドン」決勝ハイライト 6月の「全仏オープン」(フランス・パリ/クレー)で四大大会3勝目を挙げた21歳のアルカラス。ディフェンディングチャンピオンとして参戦した今大会は苦戦を強いられながらも勝ち上がり、現地7月15日の決勝では四大大会史上最多の24度の優勝を誇るノバク・ジョコビッチ(セルビア/2位)を相手に6-2、6-2、7-6(4)のストレートで完勝。同一シーズンに全仏とウインブルドンを制覇した史上6人目の男子選手となった。 アルカラスといえば見る者を魅了するスピードを生かしたアグレッシブな攻撃や、粘り強いディフェンスを武器に数々の輝かしい功績を手中に収めているが、そんな若武者の“俊敏すぎる動き”に、四大大会22度の優勝を誇るナダルを指導したトニ氏も脱帽している様子だ。 同氏は21歳にしてアルカラスに技術面で弱点がないこと、ジョコビッチのネットプレーをも難なく打ち砕いたことを踏まえ、「彼を倒すための適切な戦術を提案するのは非常に難しい」と強調。その上でこう続けた。 「今やカルロスにスピードで対抗して倒したいというのはほぼ不可能だと思う。おそらく彼と1対1で対戦できるのはシナー(イタリア/世界1位)だけだろう」 確かに一気にギアを上げた時のアルカラスは誰にも止められない。さらには決まったと思ったショットもアルカラスは拾ってくることが多く、最終的に攻めていたはずの側がミスをさせられるシーンというのも頻繁に目にする。その強靭なフットワークこそが彼の強さを支えているのだろう。 文●中村光佑