【徹底解説】ビットコインの半減期とは? 仮想通貨市場に与える影響・考えておきたい論点
・過去の半減期とビットコイン価格
半減期はこれまでに3回(2012年、2016年、2020年)発生しています。ブロック報酬は、50BTC(2009年~2012年)から25BTC(2012年~2016年)、12.5BTC(2016年~2020年)、6.25BTC(2020年~現在)と推移してきました。次回の半減期では3.125BTCに減少します。 ビットコイン支持者たちは『半減期により新規供給量が減ることは、ビットコインの希少性を高めてインフレを抑え、ビットコイン価格の押し上げに寄与するメカニズムである』と考えています。実際に過去のビットコイン価格は、半減期前後に上昇トレンドを迎え、最高値を更新する値動きを繰り返してきました。今回も同じ値動きが繰り返されるかは不明ですが、参考までに、これまでの値動きを確認してみます。 まずは「半減期から次の半減期まで」の価格(%)を、半減期ごとにY軸を分けて観察します(値動きの推移を見やすくするため)。
半減期を過ぎると1年~1年半の上昇トレンドが開始。最高値を更新したのち1年数カ月程度の調整期間に入り、底を打った後は再び1年数カ月間の上昇トレンドに戻っています。これが各所報道で「半減期サイクル」と呼ばれるビットコインの周期的な値動きの概観です。 上昇トレンドは半減期の前後1年間、とされることもありますが、半減期前の1年間と半減期後の1年間を比べてみるとどのような結果になるでしょうか。ここでは、価格(%)を同じ基準で比較するために、Y軸を統合して作成します。
このように、同じ「上昇トレンド」と呼ばれる半減期前後の1年間を比較してみると、半減期“前”の1年間よりも、半減期“後”の1年間の方が、より強く上昇している傾向にあることがわかります。過去の値動きからは、半減期によってビットコインの新規供給量が減った“後”の方が、価格に対してポジティブな影響が表れているのではないかと推論することができるのです。