「保育士になりたい」という子ども好きの娘。年収はどのくらいもらえるのでしょうか?
保育士の仕事は、子どもと接することが好きな方にとって、やりがいを持って働ける職業といえます。 しかし、保育士は仕事量に対して給料が低いなどと耳にするケースもあり、就職するかどうか悩まれる方も多いでしょう。今回は、保育士の年収や、保育士の方が利用できる補助金制度について解説します。 ▼会社員で「年収1000万円」以上の割合は? 大企業ほど高年収を目指せる?
保育士の年収
厚生労働省の職業情報提供サイト「job tag」の調査によると、保育士の平均年収は391万4000円とのことです。 年齢別でみると、20代前半の年収が300万円程度で、そこから40代なかばにかけて400万円前後まで、緩やかに上昇します。そこからほぼ横ばいが続き、70代以上になると500万円程度と、最も高い年収となっています。 また、働く地域や役職、勤務形態によっては、平均年収に大きな差が生まれることもあるようです。例えば、東京都の保育士の平均年収は450万円程度ですが、長野県の保育士の平均年収は310万円程度となっており、その差は140万円にもなります。
保育士の方が利用できる補助金制度
自治体により内容は異なりますが、保育人材の安定的な確保や、給与や働く環境の改善を目的に、さまざまな補助金制度が設けられています。ここでは、保育士の方が利用できる補助金制度についてご紹介します。 ◆これから保育士を目指す方向けの補助金制度 これから保育士を目指す方に向けて、必要な入学金や学費、就職する際の転居にともなう転居費用などに対しての貸付金制度が用意されている自治体もあります。例えば、東京都が行っている保育士修学資金貸付事業では、以下のような貸付金が利用可能です。 ・修学資金(月額5万円以内) ・入学準備金(20万円以内) ・就職準備金(20万円以内) これらは無利子で借りられ、卒業後に東京都の保育所などで5年間働くと貸付分が全額免除となります。各都道府県の自治体により貸付内容や金額が異なるため、就職を検討している自治体のホームページから確認してみましょう。 ◆現役保育士の方向けの補助金制度 現役保育士の方に対しては、保育士の給与の引き上げやキャリアアップを目的に処遇改善等加算と呼ばれる制度が設けられています。処遇改善等加算には3種類あり、それぞれ内容は表1の通りです。