三浦孝太を倒した冨澤大智

　31日、さいたまスーパーアリーナにてRIZIN DECADE『雷神番外地』が開催。『朝倉未来軍vsBLACK ROSE軍』第4試合として［朝倉未来軍］冨澤大智vs［BLACK ROSE軍］三浦孝太が行われた。 　【孤高の闘神】冨澤大智はBreakingDownで圧倒的な強さを誇り、初代バンタム級王座決定トーナメント参戦中に2023年大晦日RIZINに参戦。だが篠塚辰樹にボコボコにされ完敗となり、この怪我でトーナメントも欠場となってしまった。 　怪我から復帰し、今年6月には因縁をつけ続けていた【初代BREAKING DOWNバンタム級王者】井原良太郎に挑戦も敗北し、“負けたら引退”を宣言していた失意の冨澤は一時音信不通となり格闘技界から姿を消した。 　12月8日の『BreakingDown 14』オーディションに姿を表し【極真世界王者】よしきまると戦うも、ブランクのせいかかつてのギラギラした輝きはなく塩試合の判定3－2でギリギリ勝利。「ちゃんと“格闘家”になれるようにこれから努力したい」と語った富澤が、壊れ始めた1年前のリベンジマッチへ挑む。 　対戦相手は“キング・カズの息子”三浦孝太。デビュー戦からYUSHIをサッカーボールキックでKOし、超RIZINでもムエタイ戦士から1Rタップアウト勝利。その後はYA-MAN、皇治を相手にKO負けを喫しており、三浦もこの試合が再起戦となる。 　試合は三浦のパンチを見きった冨澤がワンツーでふらつかせ、三浦が焦ってタックルを仕掛けようとしたところを冨澤がカウンターの膝。これでぐらついた三浦に追撃のパウンドを落とし、1RKO勝利を奪った。

勝利した冨澤大智

　完全復活となった冨澤は「ほんとにこの1年、去年負けてから死ぬほど悔しくて。ブレイキングダウンで負けて、自分が惨めでほんと情けなくて、でも去年負けてから大晦日に出場するって夢が叶って、負けて、今度はここで勝つっていう夢ができて、今日勝ててすごく嬉しいです。次の夢はここで勝ち続けることです。ブレイキングダウン出てる人とか、名前だけで出やがってってみんな思ってると思います。その通りです。僕まだまだ弱いです。僕より強い人いっぱいいると思います。でも絶対に強くなります。だから榊原さん、MMAフライ級、デビューさせてください。来年ブレイキングダウンに忘れ物してるんで、それ全部取ってここで戦いたいと思ってます。未来さん、絶対平本に勝ってください。俺も絶対落とし前つけていきます。みんなありがとうございました」と、涙目になりながらRIZIN継続参戦と井原とのブレイキングダウン王座戦を榊原代表と朝倉未来代表に直訴。 　バックステージでは「正直この1年間、BreakingDownに恩があるから試合をしなきゃいけないっていう義務感があって出場してたんですけど、全然燃えなかったんですよね、BreakingDownで試合をしてる自分に対して。やっぱRIZINでやりたいって思いがすごくあって。6月に井原選手に負けたんですけどなんでこんな試合やるんだろうなって思いながら負けちゃって。その負けも今日の勝利で向き合えてると言うか、やっぱりちゃんと彼にリベンジして、ベルトを巻いて卒業するのがBreakingDownへの恩返しじゃないかなと。BreakingDownから本物の格闘家になりたいと思ってます。（ヒロヤを挑発した篠塚辰樹は）別に篠塚くんが今僕とやらなくても全然良くて。でもその間に僕はMMAの戦績伸ばすんで、僕が獲ってったらお願いする立場になっちゃうけどそれでもいいの？って」と笑顔を見せた。