実家で「子どもの頃の財布」を発見!「伊藤博文」の1000円札が入っているけど、まだ使える? 銀行で交換は可能なの?
今から約40年前に発行が停止された「伊藤博文」の肖像が描かれた1000円札。旧紙幣は流通が少なく見る機会も少ないため、「現在発行されている紙幣と同様には使えないのでは? 」と考える人もいるでしょう。 本記事では、伊藤博文の1000円札は使用することができるのか、旧紙幣を見つけた際はどう扱うべきかなど、旧紙幣について解説します。 ▼実家で子ども時代の「通帳」を発見! 引き出しは可能なの?
伊藤博文の1000円札はまだ使える?
伊藤博文の1000円札は、1986年1月4日に発行が停止された旧千円券です。最近ではあまり見かける機会がありませんが、お店や銀行などで現在発行されている紙幣と同様に使うことができます。 一度発行された紙幣は法令に基づいた特別な措置がとられない限り通用力を失うことはないため、伊藤博文の1000円札のように発行が終了している旧紙幣でも基本的には使用することが可能です。 旧紙幣が使用できなくなるような特別な措置が発動されたことは過去に3回あり、措置の内容は以下の通りです。 ・関東大震災後の焼失兌換(だかん)券の整理(1927年) ・終戦直後のインフレ進行を阻止するための新円切り替え(1946年) ・1円未満の小額通貨の整理(1953年) 特別な措置がとられたことにより、31種類の旧紙幣の通用力が失われ、通用力が失われた紙幣は使用することができなくなっています。伊藤博文の1000円札のように、現在発行されていない紙幣の中で、現在も使用できる25種類の旧紙幣には図表1のようなものがあります。
国立印刷局より筆者作成 図表1の紙幣は現在発行はされていませんが、流通の少ない紙幣でも問題なく使用することができるため安心してください。
伊藤博文の1000円札はどう扱うべき?
伊藤博文の1000円札のように、通用力のある旧紙幣の使い方には以下のようなものが挙げられます。 ・お店で使用する ・銀行で交換する ・買取店に売る ・保存しておく 伊藤博文の1000円札のように、現在も強制通用力がある旧紙幣であれば、お店などで現在発行されている紙幣と同様に使用することができるため、買い物などの支払いに使うことは可能です。 ただし、古い年代の旧紙幣は券売機に対応していなかったり、偽札と勘違いされる可能性もあったりと、そのままでは使いにくいこともあるため注意してください。確実に支払いなどで使用したい場合は、日本銀行の本店に旧紙幣を持ち込むことで、現在発行されている紙幣と交換することも可能です。 また、旧紙幣の種類によっては、希少性の高さから額面以上の金額で買い取ってもらえることもあるため、買取店で査定を依頼してみるのも良いでしょう。旧紙幣は通用力がある限りさまざまな使い方ができ、手元に置いておくことで記念にもなるため、自分に合った扱い方を検討してみてください。