日産陣営、スーパーGT・GT500のラインアップを大幅シャッフル! 松田次生はKONDO RACING移籍、名取鉄平と三宅淳詞がGT500昇格
1月18日、日産と日産モータースポーツ&カスタマイズ(NMC)が2024年スーパーGTの参戦体制を発表。GT500に4台が参戦するのは変わらずだが、そのドライバーラインアップは大きく変わることとなった。 【ギャラリー】カスタムカーにスーパーカー、そしてGTカーまで! 垂涎のクルマたちが東京オートサロン2024に集結 2023年シーズンは3号車Niterra MOTUL Zの千代勝正/高星明誠組が最終戦までチャンピオンを争うもランキング2位に終わり、Z投入から2シーズン連続でのタイトル獲得はならなかった日産陣営。しかしながら23号車MOTUL AUTECH Zの松田次生/ロニー・クインタレッリ組がランキング3位、1号車MARELLI IMPUL Zの平峰一貴/ベルトラン・バゲット組がランキング5位に入るなど、Zの戦闘力の高さを感じさせた。 昨シーズンは前年からドライバーラインアップが一切変わらなかったが、来たる2024年シーズンに向けてはラインアップに大きな動きがあった。まず、昨年24号車リアライズコーポレーション ADVAN Zでランキング16位と苦戦した佐々木大樹と平手晃平は、共にGT500のシートを失う形となった。そのKONDO RACINGの2席に収まるのは、GT300から昇格の名取鉄平と、長年NISMOで活躍してきた松田だ。 かつてホンダ育成ドライバーとして欧州のフォーミュラも経験した名取は、2021年にTEAM UPGARAGEからスーパーGTデビューを果たし、2023年にはGT300のKONDO RACINGに加入。1勝を記録してランキング3位となっており、GT500昇格を果たした形だ。 そして2014年から10シーズンにわたって日産のエースナンバーであるゼッケン23を背負ってきた松田も、ついにチーム移籍となった。KONDO RACINGはGT500では2016年を最後に7シーズン勝利から遠ざかっており、GT通算24勝を誇る大ベテランである松田には優勝請負人としても期待がかかるだろう。 その松田の後任としてNISMOに加入し、クインタレッリとコンビを組むのは千代だ。37歳の千代は、2016年のGT500昇格以来、MOLAやNDDP RACINGで活躍。NDDP RACINGがNISMOの運営となり、23号車との実質的な2台体制になってからは2年続けてNDDPの3号車でタイトル争いを展開した。今季はついにエースナンバーを背負う。 千代が抜けたNDDP RACINGには三宅淳詞が加入し、高星明誠とコンビを組む。三宅は名取と同じく鈴鹿サーキット・レーシングスクール(現ホンダ・レーシングスクール鈴鹿)のスカラシップ獲得者だが、ホンダ陣営からのステップアップは叶わず、非メーカー系ドライバーとして着々と実力を示してきたドライバー。スーパーGTでは昨年までの4シーズン、Max RacingからGT300に参戦していたが、GT500は初参戦となる。なお三宅は今季ThreeBond Racingからのスーパーフォーミュラ参戦も決まっている。 そしてミシュランのGT500タイヤ供給休止により、NISMOとNDDP RACINGの次期タイヤメーカーには注目が集まっていたが、当初の噂通り両チームともブリヂストンを使用する。これによりブリヂストンは、GT500クラスの全15台中、12台にタイヤを供給することになる。 また、TEAM IMPULはドライバーラインアップに変更なし。2022年にシリーズタイトルを獲得した平峰とバゲットのコンビで王座奪還を狙う。 2024年 日産陣営スーパーGT参戦体制(GT500) NDDP RACING 高星明誠 三宅淳詞 TEAM IMPUL 平峰 一貴 ベルトラン・バゲット NISMO ロニー・クインタレッリ 千代勝正 KONDO RACING 松田次生 名取鉄平
motorsport.com 日本版
【関連記事】
- ■2年続けてタイトル争った千代勝正&高星明誠に、もはや“NDDP”の名はそぐわない? 日産は来季体制を明言せずも「彼らは今や育成ドライバーではない」
- ■アロンソ、スーパーGT・GT500と“同規定”のアストンマーティン・ヴァンテージを購入。その背景とは?
- ■インタビュー|国内トップカテゴリーを戦うNAKAJIMA RACINGで日々成長中の女性エンジニア「一番楽しいのは練習走行。意見を言うときは必ず“証拠”を見せる」
- ■ホンダからトヨタへ……福住仁嶺と大湯都史樹のメーカー間移籍を実現させた、首脳同士の議論「各ドライバーの可能性を高めるために」
- ■日産フォーミュラEのフェネストラズ、スーパーGTと“兼任”の可能性はあるのか?「日本が恋しい……でも今はFEに100%集中したい」