2024年4月改正法施行、障害者差別解消法:ウェブアクセシビリティ義務化ではないが、どうすべき?
視覚障害者が使うスクリーンリーダーでウェブサイトはどのように表現されるのか
ここで、障害当事者のウェブサイトの困りごとについて紹介された。ミライロ 原口 淳 氏の場合は、全盲で生まれつき視覚障害があるが、子どものころからパソコンを利用しているという。 原口氏は、ウェブサイトを利用する時は、読み上げツールである「スクリーンリーダー」を利用して、キーボードで操作している。デモ動画で、スクリーンリーダーを使ってGoogle検索を行い、検索結果から必要なサイトのURLをクリックし、記事を開いて読み上げる様子が紹介された。 スクリーンリーダー向けのアクセシビリティを高めるポイントとして、次の3つが挙げられた。 ■ スクリーンリーダー向け:アクセシビリティを高める3つのポイント □ [ポイント(1)] キーボードだけで操作できるようにする マウスを使えなくても、マウスを使うのと同じことができるようになる。 □ [ポイント(2)] 画像には代替テキストを提供する 画像が伝えている情報を確認できるようになる。 □ [ポイント(3)] 見出しをh1~h6要素で適切にマークアップする 見出しだけを拾い読みする機能が使えるようになる。 ┌────────── 画像の代替テキストがあることで、どんな画像があるのかを理解できます。最近はSNSでも写真の説明を設定できるようになっており、説明が書かれていれば視覚障害者でも理解できます。記事構成を確認したり、流し読みしたりするときは、拾い読みを可能にする見出しはとても重要で、情報の取捨選択がスクリーンリーダーでもできるようになります(原口氏) └────────── 見出しについては、デザインで見た目だけを変更するのではなく、h1~h6要素を適切に使ってほしいと、植木氏も賛同した。 ┌────────── インターネットのおかげで視覚障害者も情報を得やすくなりましたが、まだ情報を見つけにくいのも事実です。より多くの人がホームページを閲覧するにはどうするべきか、本講演をきっかけに一緒に考えていきましょう(原口氏) └──────────