863棟の住宅被害、大半突風か 宮崎、市営住宅提供へ
宮崎市は31日、台風10号関連の住宅被害が半壊17棟、一部損壊846棟の計863棟に及んだと発表した。気象庁は同日の現地調査の結果、28日深夜の突風を竜巻と推定。市は、28日の日中に起きたものと合わせ、大半の住宅被害の原因が突風だとみている。調査は継続中で、被災家屋数はさらに膨らむ見通しだ。被災住民には市営住宅を提供する方針。 【写真】突風による被害を受けた宮崎市現場を調べる気象庁の担当者
宮崎県によると、市内の負傷者は重傷1人を含む30人で、大半が突風による被害とみられる。 宮崎市では28日、同市佐土原町で午後1時50分ごろ、南に10キロ以上離れた大淀川河口周辺で午後10時50分ごろ、突風が起きた。被害は帯状に分布し、気象庁は竜巻と推定。風速はそれぞれ約60メートル、約65メートルと推定され、強さを6段階で示す改良藤田スケールで、いずれも下から3番目の「JEF2」に当たる。 市は31日、災害ごみの回収を開始。住民は散乱した瓦や枝葉などの撤去に追われた。窓ガラスの破片でけがをしたという女性(61)は「どうやって片付ければいいのか」と途方に暮れた様子だった。