etranger di costarica(エトランジェ・ディ・コスタリカ)のブランドで文房具など展開していたエトランジェ・ディ・コスタリカ(広島)が事業停止
(株)エトランジェ・ディ・コスタリカ(資本金3000万円、広島県福山市卸町3-16、登記面=福山市三吉町南1-11-25、代表村上弘氏、従業員45名)は、7月1日をもって事業を停止し、債務整理を小幡朋弘弁護士(PLAZA総合法律事務所東京事務所、東京都中央区日本橋2-1-14 日本橋加藤ビルディング6階、電話03-6262-7720)ほか2名、櫻井康史弁護士(晴海パートナーズ法律事務所、東京都中央区築地2-15-19 ミレニアム築地6階、電話03-6264-1588)、村松遼弁護士(光麗法律事務所、東京都中央区京橋3-9-8 白伝ビル6階、電話03-5159-5055)に一任した。今後、資産負債を整理のうえ清算手続きを行う意向。 当社は、1985年(昭和60年)7月に設立された文具や雑貨類の卸・小売業者。「etranger di costarica(エトランジェ・ディ・コスタリカ)」の自社ブランド名にて、ノート、手帳などファッション性の高い文具や雑貨類を数多く展開していた。また、ヨーロッパの有名ブランドの国内総代理店として、ドイツの筆記具、イタリアのルームフレグランスなども扱い、大都市圏の大手雑貨店や百貨店などへ販路を構築するほか、東京の六本木、青山などでも直営店を構えて業容を拡大し、2003年7月期には年売上高約23億8600万円を計上していた。 しかし、近年は消費者の低価格志向や同業他店との競合激化などで売り上げの減少が続き、2023年7月期の年売上高は約9億9000万円にまでダウン、連続赤字を計上して財務内容は債務超過の状態が続いていた。この間、過去における積極的な店舗展開に伴う過大投資が負担となって、年商を大きく上回る借入金が重荷となっていたため、広島県中小企業再生支援協議会や金融機関の支援のもとで再建に努めていた。ところが、新型コロナウイルス感染拡大の影響により出店する商業施設の集客力が落ち込むなどで主力の文房具製品の売り上げが大幅に減少したほか、幹部社員の退職もあって運営体制が悪化していた。2022年3月には社有不動産を売却するなど債務の圧縮に努めていたが、資金繰りは抜本的な改善には至らず、ここにきてすべての事業を停止した。 なお、今後の清算計画によって状況が大きく変動する可能性がある。