テレビの「32型」がどこのサイズを表しているのか、知っていますか?横の長さではありません
突然ですが皆さん、この問題を考えてみてください。 「32型」や「40型」など、テレビの大きさを表す「型」という名前がついている数字。皆さん一度は見たことがあると思います。基本的にはサイズが大きくなればなるほど値段も上がるので、買い物をする際にお財布と相談してテレビの大きさを決めた、という人も多いでしょう。 【画像】三角形の辺の長さが25cm、24cmの場合、もう一辺の長さは…? さて、この「32」や「40」という数字は、何を表しているのでしょうか。縦の長さ?それとも横の長さ?それとも…。突然このように聞かれて気になった人もいるでしょう。 今回は、テレビの大きさを表す「32型」などの数字は何を表しているのか。そして、なぜそのような表し方になったのかについて、数学的な視点から解説していきます!
「32インチ」ってどのくらい?
まずは「32」や「40」という数字の単位から考えましょう。こちらは家電量販店などで聞いたことがある人も多いと思いますが、テレビの大きさの単位はセンチメートルではなく「インチ」というヤード・ポンド法の長さの単位になります。言われてみればさすがに32cmでは、縦の長さにしても横の長さにしても少々小さい気がしますよね。 ヤード・ポンド法とは、アメリカを中心に使用されている単位系の一つです。「1ヤード」という言葉は日本でもゴルフなどのスポーツで用いられていますが、このヤード(yd)を基準として、今回扱っている「インチ」や、同じくスポーツ等でよく耳にする「フィート」などの長さの単位が設定されています。 この表で述べた通り、「インチ」は約2.5cmで、「ヤード」の36分の1の長さになります。つまり、「32インチ」は 2.54(cm)×32 = 81.28(cm) で、80cm強の長さであることが分かります。 ちなみに、「インチ」「フィート」などのヤード・ポンド法の長さの単位は、公式ではアメリカだけでしか使われていないようです。しかし、日常会話ではヨーロッパの国々でも使われることが多く、身長を「6フィート」「5フィート7インチ」などと表すこともしばしばあります。日本で考えてみると、基本的には「ml」を使うけど、日本酒は1合、1升という単位を使ってはかる、なんてものに似ているのかもしれませんね。