【大学生活とお金】家賃は1.8万円に抑えて、バイトでマイカー購入…ひとり暮らし学生のおサイフ事情
■学生生活 お金のリアル(石川県野々市市)
愛知県出身のHさんは、金沢工業大学工学部環境土木工学科に進学し、大学がある石川県野々市市で一人暮らしをしています。大学指定の格安アパートで生活費を抑えながら、アルバイトをして大好きな車を買うなど、大学生活を満喫しています。石川県での学生生活にかかる費用などを聞きました。 【写真】Hさんが自分で作った、ある日の食事。「メニューは、近くのスーパーで半額になっていたお魚の塩焼き、いつも安いもずく、作り置きしていたジャーマンポテト、えのきと小松菜と豚肉の炒め物、キムチ」
2011年の東日本大震災が発生した時に小学生だったHさんは、「災害から命を守る仕事をしたいと思った」と振り返ります。大学進学先を決める際、両親からは「学費面から国公立大学へ進学してほしい」と言われました。しかし残念ながら不合格で、金沢工業大学工学部に進学し、現在は環境土木工学科4年生です。 ――愛知県出身ですから自宅から通える大学に進むという選択肢もあったのではないでしょうか。 愛知県内の大学でも、自宅からの交通費や移動時間はそれなりにかかります。それで県外の大学に進んでも、大学から近くて安い物件に住み、アルバイトで生活費を稼ぐのもいいのでは、と思いました。金沢工業大学については、母が富山出身で、「おばあちゃんの家も近いし、いいんじゃないの」と言ってくれました。親戚の中には卒業生もいました。また、金沢工業大学の防災・減災プロジェクト「SoRA」の活動に興味がありました。 ――Hさんは、大学と大家が学生生活をサポートする「KIT指定学生アパート・寮」に住んでいるのですね。 大学が地域住民の方にアパートや寮を建ててもらい、金沢工業大学(KIT)の学生に紹介している物件で、石川県野々市市の扇が丘キャンパス周辺には200~250棟もあります。大半の学生が月額3万5000円前後で一人暮らしをしています。僕はその中でも格安の、大家さんの家の2階にある8畳間を月1万8000円で借りています。共益費は別途月4000円で、ガス代、北陸の冬にあると便利な洗濯乾燥機や共用部の電気代、トイレットペーパー代などがここから捻出されています。水道は井戸水なので無料です。光熱費は電気代のみで、アルバイト先や大学にいる時間が長く、家にあまりいないので月3000円くらいで済んでいて、冬に暖房をつけたりして高い時で約5000円になります。全部で3部屋あり、キッチンと洗濯機、バス・トイレは共用で、まさに「ザ・下宿」。大家さんの存在も心強いです。大学までも近く、自転車だと3分、徒歩でも10分です。