純金融資産1億円超の「富裕層」は日本にどれほどいるの?現役アドバイザーが見た富裕層の特徴まとめ
2024年11月29日に株式会社帝国データバンクが公表した「定期調査:「食品主要 195 社」価格改定動向調査―2024 年 12 月/2025 年」によると、2025年の飲食料品値上げは3933品目となり、2024年の値上げ品目の見通し(1596品目)を大幅に上回りました。 ◆【富裕層のピラミッド】お金持ちってどのくらいいるの?世帯年収1500万円以上の割合とあわせてチェック 物価上昇が続く中、多くの家庭が家計のやりくりに苦心する一方で、日本では富裕層が増加傾向にあります。 本記事では、日本における富裕層の割合やその推移を解説します。その後、現役のファイナンシャルアドバイザーとして筆者が感じる、富裕層に共通する特徴を2つご紹介します。 ※編集部注:外部配信先ではハイパーリンクや図表などの画像を全部閲覧できない場合があります。その際はLIMO内でご確認ください。
資産1億円以上の「富裕層」が日本に148万5000世帯もいる
野村総合研究所の2021年の調査結果によれば、日本には「純金融資産1億円以上の富裕層」が148万5000世帯存在しており、これは全世帯の約2.7%にあたります。 ●【階層別】純金融資産保有額別にみた世帯数を確認 ・超富裕層(5億円以上):9万世帯/105兆円 ・富裕層(1億円以上5億円未満):139万5000世帯/259兆円 ・準富裕層(5000万円以上1億円未満):325万4000世帯/258兆円 ・アッパーマス層(3000万円以上5000万円未満):726万3000世帯/332兆円 ・マス層(3000万円未満):4213万2000世帯/678兆円 2005年からの推移を見ると、富裕層に新たに62万世帯が加わっています。 ●「富裕層&超富裕層」世帯が保有する資産総額の推移をチェック ・2015年:272兆円 ・2017年:299兆円 ・2019年:333兆円 ・2021年:364兆円 富裕層の増加には複数の要因が絡んでいると考えられます。 まず、日本の金融政策が緩和傾向にあり、低金利環境が続く中で、一部の投資家は大きなリターンを得た可能性があります。 また、株式市場全体が上昇傾向にあり、その恩恵を受けたことも一因と考えられます。 新たに富裕層となった人の多くは、既に富裕層に近い立場にあった人々であり、経済環境の変化を受けて、より明確に富裕層に分類されるようになったケースが多いと思われます。 また、博報堂の調査によれば、世帯年収1500万円以上の割合は全体の2.4%でしたが、富裕層は年収ではなく純資産で評価されるため、相続などの影響が大きいのが現実です。 ただし、着実な収入増加を通じて、資産形成に成功した人も存在しています。 次章では、筆者が考える「富裕層の共通点」について詳しく解説します。