7年ぶりのポールに笑顔、山下健太「明日はどうでもいいや」。2番手は「もう飽きました」と太田格之進【スーパーフォーミュラ第5戦予選会見】
8月24日に栃木県のモビリティリゾートもてぎで開幕した『2024もてぎ2&4レース』。同日午後に行われた全日本スーパーフォーミュラ選手権第5戦の公式予選で、7年ぶり自身2度目となるポールポジションを獲得した山下健太(KONDO RACING)、最前列の2番グリッドを得た太田格之進(DOCOMO TEAM DANDELION RACING)、前戦富士に続く予選3番手となった大湯都史樹(VERTEX PARTNERS CERUMO・INGING)がトップ3会見に出席し、それぞれの予選を振り返った。 【写真】2戦連続で3番手となった大湯都史樹 2024スーパーフォーミュラ第5戦もてぎ ■山下健太(KONDO RACING) ポールポジション タイム:1分31秒995 「7年前(の2017年)はルーキーシーズンで、スーパーフォーミュラ(SF)に初めて出て、それから4戦目くらいでポールを獲って『SFも楽だな』と勘違いしたのがすごく懐かしいです。テストなどでは一番はあったのですが、本当にそれから7年の間に“掴んだ”と思っても裏切られるというか、そういうことを繰り返してきたので『本当に長かったな』という感じです」 「ただ今回に関しては、比較的今年の初めから過去7年間参戦してきた中で一番調子が良く、富士テストでセットアップをいろいろと進めていき、かなり良い状態で富士のレースに臨んだのですが、これがまた全然ダメで……。それを振り返って、富士テストでやったことがいけなかったのかなという考えがあり、自分のなかでSUGOで掴めたものもあったので、そこをベースにエンジニアに考えてもらって今回のもてぎに臨みました」 「それが走り始めからかなり良い感じです。Q1は思ったほど(タイムが)伸びなかったのですが、Q2に向けたアジャストも、自分はあまり積極的ではなかったのですけどエンジニアのほうから『やったほうがいいんじゃない』という感じで言ってもらって、その変更が良い方向にいきました。ポールポジションが獲れて本当に嬉しいです」 ――近藤真彦監督からはどんな言葉が? 「まず『泣いてないよな?』って言われました。去年泣いて恥ずかしい思いをしたので、ちょっと泣きそうではあったのですけど頑張ってこらえました」 「本当に自分の中ではスーパーフォーミュラは鬼門なので、本当に嬉しいです! 自分のレース人生の中でも結構上位に入るくらいで、『もう明日はどうでもいいや』って感じです(笑)」 ■太田格之進(DOCOMO TEAM DANDELION RACING) 予選2番手 タイム:1分32秒074 「とりあえず、悔しいですね。Q1が終わったとき2番手に対して結構タイム差があったので、調子がいいのは分かっていただけたんじゃないかと思うのですが、チームメイトの牧野(任祐)選手もQ1B組でトップだったので、お互いに『負けないぞ』じゃないですけど意識しあっていた部分もあったんじゃないかと。それが何か、お互いの首を締めるというかプレッシャーに感じていたのかもしれないですね」 「クルマは最高でした! チームには何も言うことはないという感じです。(ドライビングで)少し、大きなミスというわけではないのですけど、少しコンサバになったコーナーと、ちょっとアグレッシブになりすぎたコーナーがそれぞれあって、Q1からの伸び率が『やや少なかったな』というところです」 「悔しい結果ですね。クルマ的には絶対にポールを獲れたクルマだったと思うので、(準備してくれた)チームには感謝しています」 ――決勝に向け、決して悪い位置ではないが? 「去年のもてぎから8レースで4回目の2番手。もう飽きましたね。いい加減にポールを獲らせてほしいのですけど、自分の実力というか……引き続き頑張ります」 「(決勝日の雨予報について)僕たち的には雨は、SUGOの雨のなかであまり調子が良くなかったので少し心配ではあるのですが、なんとかなるんじゃないかなと思ってこの会見が終わってからまた頑張りたいと思います」 ■大湯都史樹(VERTEX PARTNERS CERUMO・INGING) 予選3番手 タイム:1分32秒091 「ひと言でいうと『本当に悔しい』という予選だったのですが、今回もてぎに入る前から、前戦の富士のようにトップ3には入っているところをまた見せたいという思いでチームとやってきたので、まずはそれが予選でかたちになったというところは良かったなと思っています」 「ただ、また僅差でトップを逃しましたし、自分としてはクルマも含めて『ポールが獲れているだろう』という確信を持って帰ってきた感じだったので3番手という結果を聞いて『悔しい』しかなかったですね」 「何が足りなかったのだろう? というところをすごく考えるのですが、予選のQ1までに課題としていたところがあってそれは修正できたのですけど、まだまだ足りない部分もあったのかなというところもあるのでまた詰める作業というか、ああしたりこうしたり改善していきたいと思います」 ――マシンを降りてから立川祐路監督から声をかけられていたが? 「『また3位かよ』と。立川監督も悔しがっていましたし、だからこそ『ポールを届けたいと』いう思いがあったのですけど、一歩及ばずでした」 「ただ明日は優勝すると約束をしてきているので、また明日頑張ります」 [オートスポーツweb 2024年08月24日]