【韓国ドラマ】超ハマる「時代劇」切なくて、ときめいて、グッとくる!大ヒット作品4選
見始めるとつい夢中になってしまう韓国ドラマ。 各ドラマの見どころや人気の秘密に迫ります! 【写真】次はなにを見る?超おすすめ韓国ドラマ
赤い袖先
史実が題材の時代劇「赤い袖先(原題)」は、宮女であるソン・ドクイム(のちの後宮・宜嬪成氏=ウィビン ソンシ)と、朝鮮王朝第22代王となる正祖(チョンジョ=本名はイ・サン)の切なく狂おしいラブストーリー。 名君イ・サン役のジュノ(2PM)と、ソン・ドクイム(のちの側室、宜嬪成氏/ウィビンソンシ)役のイ・セヨン ©2021MBC
■名君イ・サンとドクイムの物語は、朝鮮王朝“世紀のロマンス”とも 彼女は、名君・正祖(朝鮮王朝22代王、本名イ・サン)が最も愛した女性といわれている人物(正祖が自ら求めた妻は、王妃、側室含めてもドクイム以外はいなかったとされ、ふたりの物語は朝鮮王朝世紀のロマンスとも称される)。 ドクイムの父が、正祖の母ヘビンの実家の使用人だったことから、その縁で宮女になったらしいのですが、記録には宮女のドクイムが正祖の妹である2人の王女とともに小説を筆写したという記述が残っている模様(つまり、聡明な女性であったという推測も)。で、興味深いのは王である正祖の寵愛を受けながらも、後宮(側室)の申し入れを2度も固辞しているということ(後宮になることは当時では、ある意味、宮女にとっての最高の栄誉でもあったはずなのに)。 そして、宮女身分のまま王子を出産、その2年後に後宮の最高位である嬪(=ビン)の位を与えられる(宜嬪成氏)のですが、王子(文孝世子)がわずか3歳で亡くなると、その後を追うように3人目のアガ(赤ちゃん)を身ごもったまま33歳という若さで死去。正祖は彼女の死を深く激しく悲しんだといわれています。
©2021MBC
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世子=ヒーロー、政敵の重臣たち=悪者という、勧善懲悪的な安定のなかにある切ないハラハラドキドキ、時代エンターテイメント仕立てが中心。それもそれで大好物ではありますが、動かしようのない史実のその真実を解き明かしていくような胸詰まるヒューマンミステリーとしての面白さは歴史ドラマならでは。 そういう意味でも、この作品は私好みど真ん中。余計なものはとっぱらって、歴史的事実を交えながら正祖とドクイムの“心”にぎゅうっとフォーカスするよう紡いで描いた脚本も、時代の美しさを映し出す繊細かつ力強い映像も引き込まれずにはいられません。