<速報>広島がマジック「1」もVは明日以降に持ち越し
広島が8日、マツダスタジアムで行われた中日戦に7-4で快勝したが、マジック対象チームだった巨人が甲子園で阪神に3-1で逆転勝利したため、25年ぶりの優勝は、明日以降に持ち越しとなった。広島は、マジックを「1」としたが、明日9日にゲームはなく、10日からの巨人との2連戦に備えて東京に移動するが、巨人は神宮でヤクルト戦を行うため巨人が敗れた場合は“移動日優勝”ということになる。また巨人が勝った場合、東京ドームとの直接対決で優勝が決まることになる。 広島は、初回に「ストレートをコースに逆らわずに素直に打てた」という丸が二死から先制の19号ソロ。エース、野村が優勝のかかる先発マウンドを踏んだが、疲れからかピリっとせず制球にも苦しみ、二回に先頭の平田を歩かせ一死一、三塁から杉山にタイムリーを浴びて同点とされた。だが、歴代最多の3万2546人のファンで真っ赤に染まったスタンドの大声援に後押しされた赤ヘル打線は、その裏、すぐさま逆転、ビッグイニングを作った。 一死一、二塁から石原が三塁線を破る勝ち越しタイムリー、ここからピッチャーの野村、田中と連続タイムリーが飛び出て、4-1。中日は、先発のジョーダンをあきらめ、佐藤を投入する執念采配。 だが、広島は、併殺崩れの間に1点、二死一、三塁と残ったチャンスに目下打点王の新井が、しぶとく三遊間を破る執念のタイムリーで続き一気に5点をスコアボードに刻んだ。 野村は、3回に福田にも一発を浴び、5回も先頭のエルナンデスに二塁打を許して、一死三塁から内野ゴロの間に1点を失うが、平田のライトファウルグラウンドへの飛球を鈴木がグラブを観客席に突き出してキャッチするファインプレー。守備にも救われ野村は14勝目の権利を持ったまま大瀬良に6回からバトンを渡した。 しかし、6回の守備中に甲子園では、0-1と負けていた巨人が坂本の3ランで逆転に成功。ちょうど時を同じくして、6回一死二塁から杉山の一塁ファウルグラウンドに飛んだ飛球を追いかけた菊池がフェンスに激突。右膝を強打したため、グラウンドで悶絶して一時は担架を用意される事態となり、足を引きずりながら治療のためベンチに下がった。菊池は再び守備に復帰。場内は大声援に包まれた。この回、大瀬良は、杉山にセンターオーバーのタイムリー二塁打を浴び、4-6と2点差にされた。 7回の菊池の打席中に、甲子園での巨人の逆転勝利が確定。マツダスタジアムでの優勝は残念ながらなくなったが、広島の勢いは止まらない。一死満塁としてエルドレッドが押し出しの四球を選び、1点を追加。8回をジャクソン、9回を中崎の必勝リレーを使って7-4で逃げ切った。野村は、同僚のジョンソンにハーラートップで並ぶ14勝目。