困った時には“197cm”のビッグマン オランダの重要武器であるベグホルストの存在感「彼はスタッツだけでは測れない」
オランダのベンチにはスーパーサブがいる
スタメンに入る機会は多くないが、今のオランダ代表には必殺の武器がある。チームが困った時にベンチから登場する大型FWボウト・ベグホルストだ。 EURO2024のベスト16でオランダはトルコと対戦したが、前半35分に先制を許す苦しいスタートだった。 すると監督のロナルド・クーマンは、後半開始よりさっそくベグホルストを投入。困った時には197cmのサイズを誇る巨人FWベグホルストを投入する流れがお決まりのものとなっているのだ。 英『The Guardian』もベグホルストの存在感を絶賛しており、相手DFにとってはかなり厄介な存在となる。 「緊急時にビッグマンを投入するという戦術ほどレトロなものはない。ロナルド・クーマンにとっても、その前のルイ・ファン・ハールにとっても、オランダに緊急事態が発生したときにはベグホルストが呼ばれてきた。ベグホルストはクライフの提唱したトータル・フットボールに適した選手ではないかもしれないが、彼がベンチからオランダの流れを変えた試合はトルコ戦が初めてではない」 「トルコ戦でのベグホルストは得点こそ決めなかったが、ガクポ、デパイ、シャビ・シモンズにスペースを与える攻撃の起点となり、トルコの守備を崩すヒントをもたらした。彼の存在感はスタッツだけでは測れないのだ」 197cmのサイズ感は特別だ。ベグホルストに放り込まれるだけでも対応は難しく、そのセカンドボールからチャンスが生まれることもある。なかなかスタメンには入れないが、ベグホルストは今の代表に欠かせない重要戦力と言える。
構成/ザ・ワールド編集部