「もっと痩せてから走れ」など誹謗中傷が届くが、自分なりにベストな体重がある / 海野康志郎インタビュー
重量級の戦い方
よく体重のことで僕のSNSにDMとかよく来るんすよ。「もっと痩せてから走れ」とか「デブ」とか、そんな誹謗中傷が山ほど来る(笑)。 でも自分の中であと1㎏減らせるかもしれないけど、それよりも今の状態の方が勝てるっていうこともあるんすよ。ヘロヘロで走っても絶対勝てんし。そこは自分の中で調整して走ることやけ。「こいつ、今日は体重が減っとるから気合が入っとる」とか「増えとるけえ、やる気ねえわ」とか、そんなんないですから。 でもそもそも体重は外野にとやかく言われることではないかな。だって困るのは自分なんすよ。重かろうが軽かろう。ペラを叩いたり整備したり、大変な思いをしたり悔しい思いをするのは自分のわけであって。そりゃ軽けりゃもっとエンジンも出るかもしれないけど、僕のプロフィル、173㎝、60㎏すよ?僕の体格はこの業界には向いてないんすよ。でも重いなりに自分のベストのパフォーマンスが出せる体重、モチベーションやメンタルを保てる体重があるわけだし。この体格を受け入れるしかないわけですから。体重は年中24時間考えて生活してますから。
19年以来のGPシリーズ出場
5年ぶりすね。その間も行ける機会はあったけど、フライング休みが被って出られんやったり。かみ合わんやったすね。 今年も前半はフライング休みもあったし、ほんとこの直近の成績でグランプリシリーズに滑り込んだ感じすね。正直、一般戦の優勝戦に乗っても「よし、やったー」とはならないんですよね。A1級で走ってるわけだし。とりあえずホッとはしますけど、そこからが勝負だけん。やっぱり記念を走らないとですね。そういう意味では丸亀周年(11月)の優出3着はデカかった。
開幕ダッシュで根こそぎ
オーシャンカップとかダービーとか、SGの権利は全部獲るつもりで行きます。そこを頑張れば、メモリアルに推薦してもらえるチャンスも出てくる。山口は2場あるわけだし。 今年は下関の正月戦を走ったら、すぐ下関のGIがありますから。ここを頑張れば一気に道が開けるし、1年間で見てもだいぶやる気も上がってくる。それくらいデカい大会になると思う。SGをしっかり見据えたい。あっ、オールスターに関しては一生出られんと思っとるけど…(苦笑)。 年齢も年齢だから、若い時みたいに「俺もいつかは…」なんて言っとられんす。既に遅咲きの年齢だけど、危機感を持っていきたい。山口支部は白井英治、寺田祥の2人しかいないってみんな思っていると思うので、しっかり続いていけるよう、今年はやりますよ。
Profile
海野康志郎(うんの・こうしろう) 1987年12月15日生まれの37歳。2004年11月に徳山で95期生としてデビュー。5走目に初勝利をマークした。GIは19年2月の下関地区選で初優勝。通算では優出5回で優勝1回。同期には峰竜太、金子拓矢、岡村仁、藤崎小百合、西村美智子らがいる。173㎝、61㎏。血液型=A型。
マクール