【イマドキの大学ゼミ】仮設トイレの「悪臭」を解決する イベント会場に行って実験も
経営戦略を学ぶには、現場の人たちと一緒に、課題に向き合っていく姿勢が大切です。創価大学経営学部の安田賢憲教授が指導する安田ゼミでは、企業と連携して仕事の現場を訪れて、問題に向き合いながら解決力を鍛えています。今年で14年目を迎えた人気のゼミですが、ビジネスモデルの知識や理論を学びながら、その活用能力と、ビジネスパーソンとして重要な課題解決力を磨くことを目的としています。 【写真】昔のイメージとは大違い? 女子高生に人気の意外な大学
:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::: ■研究室データ■ 創価大学経営学部 安田ゼミ 研究分野:国際経営論、経営戦略論、ソフトウェアビジネス ゼミ生:19人(男12人:女7人) (2024年4月時点) :::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::: 2023年11月、安田ゼミの「チーム耀(かがやき)」が、「第63回日本学生経済ゼミナール関東部会インナー大会2023」(日本学生経済ゼミナール関東部会主催)で最優秀賞(1位)を獲得しました。この大会は、関東地区の経済・経営・商業系を専攻する学生を対象にした学術大会で、参加チームはゼミで取り組んでいる研究の成果を発表します。 「チーム耀」が取り組んだのは、戸建て住宅の建設現場にある仮設トイレの悪臭問題です。ゼミ生たちは、協力企業を探すために何十社にも依頼しては断られ、それでも粘り強く交渉し、くみ取り現場への立ち会い、イベント会場に設置された仮設トイレでの実証実験を重ねるなど、現場での行動に基づいた提案が高く評価されました。
ゼミ選びはAIでマッチング
ゼミ生の一人で、高校生の頃からビジネスに興味を持っていたという前田秀俊さん(4年)が、安田ゼミに進むことを決めたのは、コロナ禍のときに受けた授業がきっかけでした。安田教授のオンライン授業を受けた際、教授が話すだけの一方向で単調な講義にならないよう、ディスカッションの時間を設けるなど、学生自身が考えたことを言語化するための工夫を凝らしていることに感銘を受けました。 「オンライン授業は安田先生にとっても初めてだったと思いますが、その中で新しいことに挑戦される姿勢が印象的でした。新しいビジネスの構築に興味があり、安田先生の専門は経営戦略論なので、ぜひゼミで勉強したいと思いました」(前田さん) 経営学部では、2年次に希望するゼミを第1希望から第10希望まで提出することになっています。どのゼミに入るかはAI(人工知能)を使ってマッチングするため、学生はもちろん、担当教授もどんな学生が入ってくるのかわかりません。前田さんは、幸いにも第1希望の安田ゼミに入ることが決まりました。