人気番組も密着するバレンタインの覇者「アマゾンの料理人」太田哲雄。″農家が一番になる世界”を目指して
500人の農家から始まった「AMAZON CACAO」が、2000人の農家に。そしてバレンタイン市場の覇者になるまで
初めは500人の農家だった「AMAZON CACAO」も、今では2000人の農家になったという。コロナ禍でも、太田氏が輸入したカカオの量は減ることはなく増える一方だった。 「できたものは、責任もって全部買う」 太田氏の力強いこの言葉。生産者さんにとって、安定と安心を、そしてモチベーションの向上をもたらした。そして太田氏を通じて生産のアドバイスをすることで、よりいいカカオづくりができ生産者の成長にもつながる。太田氏を通さなくても世界で販売できるような“自立した農家の在り方”を目指し促した。その責任感はどこから来るのか?それは生産者への想いはありながらも『AMAZON CACAO』というブランドは勝ち続けなければいけない」その大きなプレッシャーと決意があった。 太田氏「私にかせられていることは泥水をすすっても勝つこと。『サロン・デュ・ショコラ』では1年目、2年目、確実に階段をのぼっていると感じています。もちろん生産者への気持ちもあります。 今ではバレンタイン市場で『アマゾンカカオ』で検索するとそのカカオを使用している商品がたくさん出てくるようになりました。2015年に日本に帰国し、最初に使ってくれた人はレストラン系のシェフたちだけでたった5人だったんです。今ではショコラティエだけではなく、カフェでも使われるようになりました。使ってくれたその商品が売れれば、それはこの上なく嬉しいことですね。」
生産者、農家が「一番」になる世界を目指して
太田氏「今何を伝えたいか、今でも変わらず生産者で農家です。彼らが一番になる世界をどうやったら目指せるのか。私は『AMAZON CACAO』でその役割を全うしているし、それが自分の役目です。 カカオも先に述べた通り、全部買っています。あとは自分に鞭を打ち続けお菓子を作り続けるだけです。『AMAZON CACAO』という名前には、アマゾンにはどういう問題があるのか、カカオはどういう問題に立ち向かっているのか、10年後農家の世界がどうなっているのか、その想いが込められています。私は“今”ではなく10年後の未来を見据えて考え、行動しています。」
【関連記事】
- 初来日の天才ショコラティエ独占取材!『Yvan Chevalier(イヴァン・シュヴァリエ)』の世界を魅了するチョコレート
- 初単独取材。大手ローソンの開発エリートから、脱サラしチョコレートの世界へ!?リケジョがカカオの世界に飛び込む「チョコアイカ」誕生秘話
- 駄菓子屋ハンターが選ぶ、80年代・90年代“アノ懐かしのチョコ菓子7選”
- ちょっとセンスのいい差し入れに。銀座で量り売りで買う「Venchi(ヴェンキ)」の最高のチョコレートとお菓子
- ポルトガルで日本人とポルトガル人が生み出すドラマティックなチョコレート「Feitoria do Cacao」(フェイトリア・ド・カカオ)物語 part1 連載「チョコと人と、物語と。」vol.11