整備遅延上位10機のうち9機がチェジュ航空…7-9月期は月平均418時間運航
チェジュ航空の頻繁な整備遅延にともなう安全問題が10月の韓国国会の国政監査でも指摘されていたことがわかった。 韓国国土交通部が10月に国会国土交通委員会に提出した総合国政監査書面質疑・答弁書によると、国土交通部は「チェジュ航空の整備遅延率は1%で他の航空会社より高い。チェジュ航空の整備分野常時点検回数を2倍に拡大して安全管理をしている」と答えた。大韓航空とアシアナ航空の整備遅延率は0.5%未満だ。 国土交通部によると、2023年1月から今年5月までチェジュ航空の9万2948回の航空機運航のうち923件で整備遅延が発生した。整備遅延の理由としては、予防点検が34%の313件で最も多かった。代替機不足が216件、定期点検が158件、航空機欠陥解消が141件、機体損傷が95件と続いた。 国会国土交通委員会所属の権寧世(クォン・ヨンセ)議員は当時、国土交通部に「2023年1月から今年5月まで整備遅延が最も多く発生した航空機10機のうち上位9機がチェジュ航空の航空機だった。細かく整備すれば遅延が発生する可能性があるが、整備問題で航空機が遅れるのは航空機事故の前兆症状になることがある」と指摘した。 チェジュ航空の高い航空機稼動率も当時の国政監査で指摘された。権議員は「チェジュ航空を含め航空機稼動率が高い格安航空会社(LCC)に対しては路線許可当時に提出された代替便投入計画がまともに実行されているのか点検する必要がある」とした。金融監督院電子公示システムによるとチェジュ航空の7-9月期の月平均旅客機運航時間は418時間で韓国の航空会社6社のうち最も長かった。29日に務安(ムアン)空港で事故が起きたチェジュ航空の航空機も過去48時間に務安、済州(チェジュ)、仁川(インチョン)、バンコク、長崎などを行き来しながら13回飛行した。航空機稼動率が高いほど航空会社の収益率は最大化されるが、機体疲労度増加などの安全の懸念も大きくなるほかない。 国土交通部は30日に開かれたチェジュ航空機事故会見で「チェジュ航空の航空機稼動率が高いのは統計にも出ている。強力な航空安全点検を施行する計画」と明らかにした。