【独占】北陸新幹線延伸 “急がば回れ”「財源、水の問題解決から」与党整備委・西田委員長インタビュー<前編>
Q.急がば回れということか―
そういうことになる。まずは、課題を解決しながら地元の了解を得ることで、むしろ工事を早く進められるようになる。「まずは財源や環境、水の問題をしっかりと解決すべき」というのが今回の中間報告の内容。正しい情報が府民や市民、府知事や市長に共有されていないと感じた。特に水や土の問題については、トンネルを掘ってしまうとそれだけで水が枯れるのかと心配する人もいるが、京都盆地には琵琶湖と同じくらいの水が溜まっているといわれている。その豊かな水を、トンネルを掘って枯らしたり汚したりしたらどうするんだと言われるが、仮にそういう事だとすると、琵琶湖そのものにもしトンネルを掘ったらどうか。おそらく水は枯れないし汚れもしない。同様に、水のある所にトンネルを掘るのは、規模からすると細いホースを入れるようなもので、ほとんど環境には影響がないというのが専門家の科学的知見に基づく意見。それ事が伝わっていないので、科学的知見を共有してもらうことをしっかりとやらなければならない。
Q.3つのルート案から「東西案」を外した理由は―
今回、3つの案のうち、八条通りに東西に駅を作る「東西案」を除外した。地下水は北から南に流れているところ、東西に長い距離、地下に壁を作ることになるので、東西案は当初から、水の問題で難があると言われていた。京都駅の南側の八条通りをオープンカットで工事をすると、通り自体が使えなくなってしまうので、交通渋滞の話も含めてかなり難点がある案だった。環境面や技術的な問題を考えると、南北案や桂川案は、同じ地下に作るにしても、南北の水を分断することにはならないので、まずは京都が一番心配している水の分断がある「東西案」だけはないだろうということで、除外した。 <後編>は12月27日に配信
福井テレビ