石岡一センバツ初出場 第3部・支える人/下 臨時応援団、総勢100人 /茨城
<第91回選抜高校野球> ◇大舞台へ態勢万全 常連校の様子、動画で参考に 大舞台で普段通りの力を発揮するのは至難の業だ。ましてや、石岡一は春夏通じて初の甲子園。平常心を保って冷静にプレーできるかどうかは勝敗を左右する。選手にとって時に励まされ、時に背中を押してくれるスタンドの声援は頼もしい存在だ。センバツに向けて結成された総勢約100人の応援団も万全の態勢を整えている。 【熱闘センバツ全31試合の写真特集】 同校には応援部が無く、毎年夏の茨城大会などでは臨時応援団を結成している。センバツ出場が決まった1月下旬から、サッカー部、バレーボール部、弓道部など運動部を中心に有志が続々と集まった。それぞれ所属する部活動の練習があるため、応援練習は平日の放課後1時間ほど。限られた時間の中、甲子園常連校の応援の様子を動画で参考にするなどして練習を重ねた。 バスケットボール部員で昨夏も応援団員を務めた団長の千葉歩さん(3年)は「初戦から声がかれるくらい、思いっきり応援したい」と張り切る。思いは他のメンバーも同じ。バレーボール部に所属する女子リーダーの栗山葵衣さん(3年)は「選手のプレーだけでなく、応援も相手に負けないくらい頑張りたい」と意気込む。 演奏を受け持つ音楽部は正部員がわずか9人で、中学時代に吹奏楽の経験がある在校生や卒業生らが加わった。同校と交流のある石岡二高吹奏楽部員も協力し、総勢約40人に膨らんだ。ほぼ毎日練習し、息もぴったり。甲子園では13曲のレパートリーを披露する予定だ。クラリネットを担当する部長の重藤蒼依さん(3年)は「音楽の力で試合の流れを石岡一に持ってこられるようにしたい」と気合が入っている。 一方、華麗なダンスで応援に花を添えるダンス部のチアリーダーは16人。本番に向け平日約1時間半の練習をこなしてきた。部長の幕内穂花さん(3年)は「あの広い球場でもわかりやすいように、振り付けを普段よりも大きくしている」と、巨大なアルプス席が特徴の甲子園を想定した準備に余念がない。 「今まで見るだけだった甲子園。そこで自分が実際に応援できるのが楽しみ」と話すのはダンス部の増田真優さん(3年)。応援メンバーが心待ちにし、地道な練習の成果が試される盛岡大付(岩手)との1回戦は25日。応援団も心を一つにし、グラウンドの選手とともに戦う。=この企画は川崎健が担当しました