「ラッシュアワー4」製作検討も……監督問題で暗雲
人気アクションコメディ「ラッシュアワー」シリーズの最新作「ラッシュアワー4」の製作が検討されているが、監督問題が浮上し、実現に向けて難航する可能性が出てきたと米ハリウッド・レポーターが報じている。 ワーナー・ブラザース・ディスカバリーが、「ラッシュアワー」シリーズの製作権を他のスタジオにライセンス供与することを許可したことを受け、ライオンズゲートが「ラッシュアワー4」の製作を検討中だという。しかしその検討内容に、過去3作を手掛けたブレット・ラトナー監督の復帰が含まれているとの報道が、新たな波紋を呼んでいる。 ラトナー監督は2017年、オリビア・マンやナターシャ・ヘンストリッジら複数の女性から性的不正行為や暴行の疑惑を告発され、以降ハリウッドで干された状態になっている。本人は疑惑を否定しているものの、この問題が「ラッシュアワー4」の製作に影響を及ぼす可能性は否定できない。実際、パラマウント・ピクチャーズとソニーは、ラトナー監督の関与を理由に製作を見送ったと伝えられている。 一方、「ラッシュアワー4」の製作権を取得したイーグル・ピクチャーズの代表は、ラトナー監督の関与を否定。製作をめぐる混乱が広がっている。 「ラッシュアワー」シリーズは、香港のエリート刑事リー(ジャッキー・チェン)と口達者なロス市警の刑事カーター(クリス・タッカー)のコンビが活躍するアクションコメディ。1998年の第1作は世界興行収入2億4400万ドルを記録する大ヒットとなり、2001年と07年に続編が製作された。ラトナー監督は全3作でメガホンをとっている。 なお、ジャッキー・チェンは昨年、サウジアラビアのレッドシー国際映画祭で「今まさにパート4の話をしているところだ」と発言。「ラッシュアワー4」の準備が進んでいることを示唆していた。「ラッシュアワー」シリーズの人気を考えれば、チェンとタッカーの再共演を望むファンは多いだろう。 ラトナー監督とすれば、「ラッシュアワー4」でハリウッド復帰を果たしたいところだろうが、強くこだわれば、この企画自体が潰れてしまう可能性がある。ラトナー監督および製作サイドの今後の動きに注目が集まっている。