牝馬が強いGIIで 良血サリエラが狙う“今度こそ”
近年のオールカマーは牝馬がヤケに強い。97年に同年のオークス馬のメジロドーベルが制して以降、長く牡馬に屈していたが、15年にショウナンパンドラが18年ぶりV。その2年後の17年にルージュバックが勝つと、20年から22年にかけてはセンテリュオ、ウインマリリン、ジェラルディーナで3連覇した。近10年に限ると、延べ24頭で[5-4-1-14]の勝率21%、複勝率42%。牡馬&セン馬が同4%、18%だから「牝馬強し」は明らかだ。また、同じく近10年で牝馬が5勝というのは、牡牝混合GIIに限ると、セントウルSと阪神Cの3勝を抑えて最多の数字となる。 【写真】サリエラこれまでの軌跡 今年はサリエラ(牝5、美浦・国枝栄厩舎)が参戦する。19年の朝日杯FS覇者のサリオスの半弟、20年の府中牝馬Sを制したサラキアの全妹となる良血馬。重賞は未勝利だが、22年のローズSが2着、昨年の目黒記念が3着。そして今年のダイヤモンドSが後のGI馬・テーオーロイヤルからクビ差の2着だから、かなりの能力を秘めている。前走の天皇賞(春)は12着に終わったが、折り合いを欠いたので参考外。今回は得意の中距離に戻るので、牡馬の強豪相手でも臆するところはない。 牡馬相手に好走見せる良血馬も気が付けば5歳となった。レースのトレンドにも乗って、そろそろ悲願のタイトル獲得といきたい。