フランス極右政党「国民戦線」創設ジャンマリー・ルペン氏死去、96歳…02年大統領選で決選投票進出
【パリ=梁田真樹子】フランスの極右政党・国民戦線(現・国民連合)の初代党首ジャンマリー・ルペン氏が7日、パリ近郊で死去した。96歳だった。AFP通信が報じた。
ルペン氏は1972年に国民戦線を創設し、過激な反移民や反ユダヤの発言で大衆の支持を獲得した。2002年の仏大統領選では、ジャック・シラク大統領(当時)の対抗馬として決選投票に進出。一騎打ちで敗れたものの、仏政界での極右の存在感を決定づけた。
11年に党首を三女のマリーヌ氏に譲った後の15年、第2次世界大戦中にナチス・ドイツがユダヤ人虐殺に使ったガス室は「歴史上、ささいなこと」などと発言し、人種差別主義的なイメージを薄める「脱悪魔化」路線を取るマリーヌ氏から、党員資格を停止された。18年の党名変更と同時に「名誉党首」のポストも奪われ、党から完全に排除された。