新基準バット導入のセンバツ高校野球。注目選手は? 優勝候補は? 今年はプロ注が目白押しだ!!
3月18日に開幕するセンバツ。今大会から導入される新基準バットや大型ピッチャーなど今年は例年より見どころ満載! 大会までは少し時間があるけど、出場校が決定したこのタイミングでいち早く情報をお届けします! 【写真】八戸学院光星のエースほか * * * ■バットが変わる影響はいかに? 〝新基準バット〟を制した者が春を制す――。 果たして、そんなストーリーが展開されるのだろうか。3月18日に開幕する第96回選抜高校野球大会(センバツ)。今大会から新基準バットが導入され、高校野球が大きく変わる可能性がある。 新基準バットは反発性能が抑えられ、飛距離が出にくい構造といわれる。近年の高校野球ではフィジカル革命が進んでおり、パワフルな打者の放った強烈な打球が投手に当たる事故も起きていた。日本高野連は安全性の理由から、新基準バットの今春からの導入を決めた。 ある高校野球指導者は、新基準バットの性能についてこう語る。 「以前までの金属バットよりも、ごまかしが利かないと感じます。今までなら『入ったな』と思うような打球音でも、外野フライにとどまるケースを何度も見ました。近年の高校野球はパワー重視の大味な野球が目立っていましたが、新基準バットが導入されたら昭和の『守りの野球』に戻るんじゃないですか」 その一方で、「バットの真芯でとらえれば、飛距離は変わらない」という指導者の声もある。いずれにしても、今春センバツの大きなポイントになるのは間違いない。 ■プロのスカウト垂涎の左右の逸材投手たち 冬場の対外試合禁止期間を終えた直後に開幕するセンバツは、ただでさえ「投高打低」になりがち。打者が実戦のボールに慣れていないためだ。新基準バットの導入によって、投手優位の図式がさらに加速する可能性がある。 投手力が充実しているチームが優勝戦線に上がってくる可能性は高い。そう考えると、優勝候補として最初に挙げたいのは報徳学園(兵庫)だ。 報徳学園は昨秋の近畿大会ではベスト8で敗退。近畿地区の出場枠が6校あったため、滑り込みで出場校に選ばれている。だが、昨春センバツで準優勝を経験している間木 歩、今朝丸裕喜のダブルエースが残っているのは大きい。 間木はコントロールが良く完成度が高いタイプ。一方の今朝丸はプロのスカウトから熱視線を集める素材型だ。センバツでの出来次第では、今朝丸はドラフト上位候補に躍り出る可能性を秘めている。 今朝丸は身長186㎝と上背があり、昨秋時点で最速150キロをマークした本格派右腕だ。高い位置から右腕を叩き下ろし、低めに突き刺さるようなストレートは高校生打者では手が出ない。 昨春のセンバツではリリーフ中心に登板し、大阪桐蔭、仙台育英(宮城)と全国屈指の強豪を撃破した試合で勝利投手になっている。 昨秋の近畿大会では、大阪桐蔭に春のリベンジをされる形で敗退した。身体的にも技術的にも大きな伸びしろを残すだけに、今春に見違えるようなパフォーマンスを披露する可能性は高いだろう。 試合を着実につくるのは、昨秋に背番号1を着けた間木である。ボールの迫力は今朝丸ほどではないにしても、最速144キロを計測。スライダー、チェンジアップなど精度の高い変化球を使いこなし、昨秋の近畿大会では完璧な内容を見せた。間木、今朝丸の二枚看板の投球次第で報徳学園の優勝が現実味を増してくる。