「介護事業者」の倒産が急増 過去最多を上回るペース
国は、介護職員のベースアップに向けた加算率の引き上げや外国人材の支援に取り組んでいる。しかし、介護報酬は公定価格のため他業界のように価格転嫁による賃上げが難しい。また、最低賃金の上昇は、経営基盤が脆弱な事業者に負荷が大きく、他業界と賃金水準のギャップが広がると一層、人手不足に追い打ちをかける恐れもある。 IT化やロボット導入など、労力負担の軽減や人材不足を補う取り組みが避けられない。だが、小・零細事業者に資金・ノウハウともに乏しく、「息切れ」や「あきらめ」倒産が増えそうだ。 ※ 本調査は、「老人福祉・介護事業」を対象に集計した。内訳は、訪問介護事業、通所・短期入所介護事業、有料老人ホーム、その他に分類した。 ※ 本調査は、介護保険制度が始まった2000年から、負債1,000万円以上の倒産を集計している。