52歳、人気スタイリストの「冬のおしゃれ」を楽しむコツ。ざっくりニットにはサテンスカート
仲間同士の集まりが増える冬。久しぶりに会うし、せっかくならおしゃれをしたいけれど、コーディネートの仕方に悩むことも。ここでは、ファッション雑誌で活躍中の人気スタイリスト 大草直子さん(52歳)による、素材と色を切り口にしたコーディネートのポイントをお伝えします。 【画像】かっちりしたレザージャケットはフェミニンに
ツヤツヤとカサカサ、素材の違いでコーディネートに立体感を出す
ツヤツヤはシルク、エナメル、そしてライダースなどのレザー、ジュエリー。カサカサは、リネン、洗いざらしのコットン、ウールなど。艶のある素材と、ドライな素材を組み合わせることを意識すると、着こなしは立体的になります。 ウールのニットとウールのパンツ、スウェードの靴とバッグ。対して、ウールのニットの下にシルクのブラウスを合わせて襟とカフスを効かせ、バッグと靴をエナメル素材にチェンジ。どちらが人の印象に残るか一目瞭然です。
まずはワントーンに異素材ミックスを取り入れて
難しかったら、ワントーンコーディネートのときに練習してみましょう。 とくにオールブラックに素材の緩急をつけると、違いがよくわかると思います。あえて統一しないことで、「ひっかかり」というのでしょうか。人の記憶に「気になるなにか」を与えることができます。
慣れてきたらテイストミックスに挑戦してみよう
話は逸れますが、テイストミックスなんかもそういうことです。レザーのライダースという「バイク乗りが風を防ぎ、転んだときにも身を守る」ための、究極の男っぽいアイテムと、レースのスカートを合わせると、あまりに違う出自の2つのため、そこに「ひっかかり」が生まれます。 素材合わせに慣れたら、テイストミックスも絡めて。と、少しずつ挑戦できるとおもしろいですね。
同系色なら色味を、色を楽しむなら濃度をそろえる
どういうことかというと、色味は色の原材料で、濃度はその通り、濃さ薄さ。同系色コーディネートを目指すときは、色味をそろえる。 たとえば、グレーのグラデーション。グレーといっても、氷のようにブルーをたっぷり含んだグレーもあれば、黄みがかった温かなグレーもある。どちらかを決めて、グラデーションをつけていくと、きれいにまとまります。 濃度をそろえるのは、色×色のおしゃれをしたいとき。全身でやるかやらないかはおいといて。ピンクのスカートにネイビーのニット、では靴は? というときに、ピンクと濃度を合わせたパープルの靴を合わせると、ヴィヴィッドでかわいい。 濃度をそろえておくと、色×色のおしゃれが無限に楽しめるようになります。
似合わないけれど着たい服は、顔から離れたボトムスで
パーソナルカラー診断で「似合わない」と判断された色でも、好きなら着ればよいと思います。好き、に勝る楽しさはないと思うから。好きだけどあまり似合っていないと自覚があって難しく思える色はボトムスへ。 たとえば、ブルーがかったフクシアピンク、椿色とも言いますが、黄みがかった肌の日本人には、確かに難しい。けれど、タイトスカートで採用して、顔の近く、肌色に直接作用する上半身には、いつもの色をもってくれば、すんなりトライできます。
ESSEonline編集部