ラーメン屋にきたのに“ラーメンを頼まない”迷惑客、店主のプロレスラーが怒り「380円のデザートを10人で」
「警察も呼んで大変だったことが…」
さらに困るのは、客がすぐにネット上に不満を書き込むことだ。 「焼酎ダブルでちょうだいと言うから、じゃあダブル料金いただきますと言ったら、ネットに『焼酎ダブルって言ったら、ダブルの料金を取られた』って。当たり前じゃないですか。でも、そんなことが当たり前のように投稿されるんです」 店側に非がなくても、大っぴらに反論するわけにはいかない。不特定多数が閲覧する投稿の行く末を見守るしかなかった。 「そんなことが1件、2件じゃない。毎日のように起こる。詳しくは言えないけれど、最近ももう考えられないようなことがあって……。警察も呼んで大変だったことがあったんだけど、それぐらい、もう世の中には考えられないようなことをする人がいるってことですよ」 大手チェーンを中心に迷惑行為が報道されるようになったことについては、飲食業界にはためになると捉えている。 「放送されると、抑止力になればいいなと思う。これからは、そういう人が出てこない世の中になってくれれば」 一方で、小規模な店は問題が起こってもなかなか注目されないと川田は指摘する。「大手だったら、大きなメディアも取り上げますが、そうじゃないとなかなか取り上げられることがない。大手なら周りが味方になってくれるけど、小さい店はそういうわけにはいかない」 飲食店にとって客入りは死活問題だ。誰でもオーナーであれば負のイメージは持たれたくない。だが、「お客様は神様です」というフレーズは過去のもの。度を超えたマナー違反、脅迫行為などはカスタマーハラスメントとして非難される。情報をいかに認知してもらうかが課題の一つになっている。 経営は赤字続きで、愛車のベンツを売り、貯金もはたいて、運転資金に回してきた。苦節14年を振り返った川田は、「今考えられないぐらいラーメン屋が全部つぶれてる。とにかくやらないことを勧める。本当に」と何度も繰り返していた。
ENCOUNT編集部/クロスメディアチーム