【『イクサガミ』誕生秘話】「もう、この手は禁止!」超多忙の今村翔吾から原稿を掴むため担当編集がやった「意外なこと」
『羽州ぼろ鳶組』シリーズ (第6回吉川英治文庫賞)、『じんかん』(第11回山田風太郎賞)、『塞王の楯』(第166回直木賞)など、数々の話題作を世に送り出し、いま最もアクティブで、ホットな歴史・時代小説家と言える今村翔吾さん。そんな今村さんの最新刊が『イクサガミ 人』です。『イクサガミ 天』、『イクサガミ 地』と続いたシリーズ待望の第3巻が刊行されました。 向田邦子が描く「昭和の貧乏」の魅力的なリアリティ 本作の舞台は、長く続いた武士の時代に終わりが見えた明治11年。深夜の京都、天龍寺に腕に覚えのある292人もの侍たちが集められる場面から始まります。なぜ彼らはこの場所に集ったのか――。それは「武技ニ優レタル者」に「金十万円ヲ得ル機会」を与えるとの怪文書が日本中にバラまかれたからでした。 始まったのは「蠱毒」という名のデスゲーム。ルールは「点数を集めながら、東海道を辿って東京を目指せ」というものです。各自に配られた木札は1枚につき1点で、点数を稼ぐためにはほかの参加者を斬らねばならない。 明治×デスゲームという壮大な物語に侍たちの矜持、宿命が絡み合う。まさに現代最高のエンタメ時代小説と言っても過言ではありません。感動、興奮、驚愕、そして愛も涙も『イクサガミ』には詰まっています。 シリーズ刊行当時から大注目を集め、主演・プロデューサー・アクションプランナーの岡田准一氏、藤井道人監督を制作陣に迎え、Netflixでドラマ化が決定しています。 超ド級の本作はいかにして生まれたのか。今回は『イクサガミ 人』刊行を記念して担当編集の竹内さんに直撃インタビューを敢行しました! 「歴史・時代小説はあんまりなじみがないんだよな…」「古臭くて苦手なんだよな…」というそこの人!『イクサガミ』は一味違います。今村作品はその考えを覆します。一度、読み始めたら止まりません。 既刊ファンのみなさんにとっても、よだれものの裏話がてんこもりです!