今ドキ家族の「お墓」問題 ニーズ高まる合葬式墓地や納骨堂 「面倒をみる人がいない…」多様化する供養のかたち
こちらのタイプの納骨堂は、訪れた遺族は「顔認証システム」でチェックされたのち「参拝室」に入ります。すると故人の遺影が浮かび上がりスムーズ偲ぶことができるようになっているとのこと。 (万松寺 広報 加納さん) 「墓じまいを検討されている方は墓守がいないことを不安に思っている方が多いので、そういう点で納骨堂を考えてくれる方が多い」 このように従来の一般型の墓へのこだわりはないという人たちの供養のスタイルは多様化しています。 ■ニーズ高まる「合葬式墓地」 (名古屋市みどりが丘公園 今井秀実管理課長) 「こちらがみどりが丘公園の合葬式墓地です。現在、全体で約900体の方が眠っています」 名古屋市が管理する約60ヘクタールの墓地公園。桜や梅の木などを墓標に見立て、芝生の下に共同で遺骨を納める「合葬式墓地」があり、人気を集めています。 (今井管理課長) 「合計1500体の募集を行って、その2倍の約3000体の申し込みがあった」 去年11月から利用開始となったこの名古屋市営の合葬式墓地は、それぞれの遺骨を袋に入れて納める「共同埋蔵墓」と、夫婦や家族単位で2体まで納められる「個別埋蔵墓」の2種類があります。人気の理由は…。 (今井管理課長) 「一般墓地の場合だと墓の掃除をしたり、草をむしったり、いろいろ手間がかかるが、合葬式墓地の場合は管理者がやるので、その分皆さんの負担が少ないと思う」 ■「子どもに面倒をかけたくない」合葬式墓地を選ぶ理由 使用料は、「共同埋蔵墓」は名古屋市民ですと12万円で、市民以外は14万4000円です。「個別埋蔵墓」は、市民が20万円で、市民以外は24万円。いずれも年間の管理料は不要です。 この墓地公園には「一般型の墓」もあり、使用料だけで最低でも48万円ほど必要です。 (今井管理課長) 「60代とか若い方でも子供たちに面倒をかけたくないと、合葬式墓地を選ぶ方もたくさんいる」 23日、共同埋蔵墓で手を合わせていた方に聞くと…。 (70代) 「ここの敷地のお墓だったが、私も年をとって、もうみていく人がいないから思い切ってこちらに移した。広々としていて、中に入っている者も許してくれるんじゃないかなと思う」
時代とともに多様化する墓のかたち…。 名古屋市によると、みどりが丘公園内の一般型の墓を返還する市民は年々増える傾向にあることが「合葬式墓地」をもうけた理由だと言い、現在も利用希望者を募集中です。 (今井管理課長) 「いろんな選択肢があるので、ご家族でよく話し合って、一番望まれる、希望される永眠の形を選択してくれるといいなと思う」
CBCテレビ