マンション住まいでも決して安心できない…凶悪な「闇バイト強盗」から 命を守る「防犯対策」と「物件選び」
もし強盗に侵入されてしまったら……
ここまでお伝えしてきた防犯対策を徹底しても、万が一ということはありうる。もし強盗が部屋に押し入ってきた場合、どう対処すればよいのだろうか。 「とにかく身の安全を確保することを最優先にしてください。そのために、まずは逃げることを考えましょう。いざというときすぐ動けるように、玄関から入られたらあっちに逃げようとか、窓から入られたらこっちに逃げようとか、あらかじめイメージしておくことが大切です。 もし逃げられないと思ったら、トイレやお風呂など鍵のついた部屋に逃げて、時間を稼いでください。中から警察に通報できるよう、携帯電話を持っておくことも忘れないでください」(仁村さん) 逆にやってはいけないのが、抵抗することだ。自衛のため、枕元にバットを置いて寝ているという人もいるようだが、「闇バイト」強盗の多くは凶器を持って複数で押し入ってくる。撃退することは難しいだろう。 最後に、安全なマンションの選び方についても触れておきたい。 「ソフト面とハード面、両方をチェックするといいと思います。前者については、きちんと手入れが行き届いたマンションであること。植栽がちゃんと管理されているか、チラシが剥がれたりしていないか、共用部のゴミ捨て場はきれいになっているか……。 『割れ窓理論』という言葉があるように、そういったところがきちんとしていないと、強盗に入られやすくなってしまいます。マンションを選ぶときは、こうした細かいところまでチェックしてみてください。 ハード面については、共用部に足場になるものがないか、上ることができる建物や木が隣接していないかなど、まず外観からチェックしてみてください。 マンションのグレードによって備えている設備は変わってきますが、オートロック、防犯カメラ、宅配ボックス、鍵のついたポストがあるかなどを見ていただくと、より安心して過ごしていただけると思います」(仁村さん) * * * ますます凶悪化している、昨今の強盗事件。くり返しになるが、「自分はセキュリティの高いマンションに住んでいるから大丈夫」などと思わずに、防犯意識を高め、すぐにでも具体的な対策を始めていただきたい。
マネー現代編集部