マンション住まいでも決して安心できない…凶悪な「闇バイト強盗」から 命を守る「防犯対策」と「物件選び」
市販の「防犯ツール」を活用しよう
(3)「ワンドア・ツーロック」にする 簡単にできる防犯対策として、市販の防犯ツールを活用することもおすすめだ。 「玄関ドアや窓を、『ワンドア・ツーロック』にすると安心です。『ワンドア・ツーロック』とは、1つのドアや窓に、2つ以上の鍵をかけること。もし1つの鍵を開けられても、もう1つの鍵がかかっているので、強盗からすると侵入するのにひと手間かかります。 鍵が1つしかついていない場合は、市販の補助錠をつけることをおすすめします。意外と手軽で、ホームセンターやネット通販などで、安いものなら数百円から購入できます」(仁村さん) 他にも、窓が一定以上開かないように固定できる補助錠もある。室内が暑いときや、換気したいときに、ぜひ活用してほしい。 (4)「防犯フィルム」を窓に貼る 補助錠とセットで取り入れたいのが、「防犯フィルム」だ。これを窓ガラスに貼ることで、窓ガラスを割れにくくする効果がある。ホームセンターやネット通販などで、数千円ほどで購入できる。 似たようなものに、「防犯ガラス」もある。通常の窓ガラスは、ハンマーなどで叩くとすぐに割れてしまうが、防犯ガラスの場合、簡単に破ることはできない。窓ガラスそのものを交換する必要があるため、手間と費用がかかるが、余裕があれば取り入れていただきたい。 「防犯ガラス、防犯フィルムに関する弊社へのお問い合わせが、10月は前年同月比で約42倍に増えました。『闇バイト』による強盗事件が相次いでいることで、不安を感じていらっしゃる方が増えていることを実感しています」(仁村さん)
「予定にない来訪者」には最大限の警戒を
防犯対策として忘れてはならないのが、来訪者に対する警戒だ。最近は、巧みな言葉や周到な準備で、住人にドアを開けさせる手口が横行している。 予定にない来訪者に対しては、安易にドアを開けないこと。対策として、以下のことを徹底してもらいたい。 (1)インターホンで来訪の目的を確認 点検業者を装って侵入してくるケースも発生している。不審な場合はドアを開けずに、管理会社に確認すること。 (2)ドアを開ける前に、ドアスコープから様子を確認 不審な動作をしていないか、他の人がいないかなど、外の様子をよく見ること。 (3)直接対応が必要な場合は、ドアガード(ドアチェーン)をかけて対応 宅配便を受け取るときは、荷物は玄関脇に置いてもらう。伝票にサインが必要な場合は、ドアガードをかけたまま対応する。 (4)宅配便は時間指定や宅配ボックスを利用する 宅配ボックスがない場合は、コンビニなどの宅配ロッカーを利用する。 「オートロックつきのマンションでも、強盗事件に巻きこまれる可能性を考えて対策することが肝心です。家にいるときも油断せず、防犯意識を高く持つことが自分の身を守ることにつながります」(仁村さん)