小樽が舞台の「よむよむかたる」直木賞候補に 地元で高まる期待
小樽出身の作家、朝倉かすみさん(64)のふるさとを舞台にした小説「よむよむかたる」(文芸春秋)が、第172回直木賞の候補作に選ばれた。読書サークルに集う高齢者らの人生の機微をユーモラスに書いた3年ぶりの新作だ。作品にも登場する市立小樽文学館(同市色内1丁目)は11月から、朝倉さんの小説の展示コーナーを開設。小樽ゆかりの作品の受賞を心待ちにしている。 【写真】市立小樽文学館に設けられた地元出身の作家、朝倉かすみさんの作品展示コーナー=2024年12月24日午後4時25分、小樽市色内、日浦統撮影 朝倉さんは1960年生まれ。武蔵女子短期大学を卒業後、さまざまな職業を経験。30歳のとき、小説を書き始め、43歳で作家デビュー。2004年に「肝、焼ける」で第72回小説現代新人賞を受賞。09年には「田村はまだか」で第30回吉川英治文学新人賞を受賞。19年に第32回山本周五郎賞を受賞した「平場の月」は25年秋、堺雅人さんと井川遥さん主演で映画化が決まっている。
朝日新聞社