美容整形を繰り返して「ネコのようになりたい」と願ったセレブ、79歳で死去。美を追い求めて破綻した、その壮絶な人生とは?
「鏡で自分を見るとき、それは自分自身のために見るものですよね?」
「夫が歳とった人と一緒にいるのを嫌がるから、整形をした」と過去に主張していたジョセリン・ウィルデンシュタインだが、最終的に態度を変えた。「彼は決して私を追い詰めなかった......。むしろ、彼はいつも私がとても若く見えると言ってくれた」と、彼女は「ヴァニティ・フェア」に語った。また、オオヤマネコをペットとして飼っていた彼女は、ネコのような外見は実は遺伝子の中に自然に備わっているものだと主張した。「私の祖母の写真をお見せしたら、猫のような目と高い頬骨が見えます」と彼女は言った。 最近、フランスのテレビ番組「Chez Jordan de luxe」の収録で、ジョセリン・ウィルデンシュタインは、自身の変貌を驚くほど落ち着いた態度で受け入れ、その過程を堂々と語っていた。「鏡で自分を見るとき、それは自分自身のために見るものですよね?」と述べ、行った手術の回数についても軽く受け流した。司会者が彼女の元パートナーが猫のような外見になりたいという意図に与えた影響について質問した際、彼女はその疑問を手で払いのけるように否定した。「いいえ。私はもともと猫のような目をしていたと思います。生まれたときからそうでした」と語り、この外見が「魅力的に見える」と考えていることを示唆した。
25億ドルの離婚
1998年、25億ドル(約3940億円)という超高額な離婚は大々的に報じられ、ジョセリン・ウィルデンシュタインに対する関心と注目がさらに高まった。2023年6月、『サンデー・タイムズ』とのインタビューで、彼女は元夫が「妻が多くの整形手術を受けたため、もう彼女を認識できない」と述べ、結婚生活の失敗を彼女に責任転嫁しようとしたと主張した。 ジョセリン・ウィルデンシュタインはこのところ、再び注目を浴び、20歳年下の恋人ロイド・クラインとともに豪華なライフスタイルをInstagramで披露し、100万人以上のフォロワーを魅了していた。また、パリのファッションウィークでは、ジョセリーヌと親しいドラァグクイーンのアレクシス・ストーンが、2023年秋冬のバレンシアガオートクチュールのショーで彼女の特徴を模したパフォーマンスを行い、ジョセリンをポップカルチャーのアイコンとして位置付ける出来事となった。 彼女が79歳でパリのホテルで亡くなった12月31日(火)、その死は再び彼女の人生に注目を集め、行き過ぎた美容整形手術や医療や美容業界の専門家が守るべき職業上の倫理観について新たな疑問を呼び起こした。彼女はその生涯を通じて謎と秘密に包まれたまま、静かにこの世を去った。 text: Victoria Hidoussi (madame.lefigaro.fr)
translation: Hanae Yamaguchi