〈ブロッコリー〉ビタミンCを流出させない調理法|「茹でる」よりラクな「塩蒸し」とは?栄養士が解説
スーパーでよく目にする機会も多い野菜のひとつであるブロッコリー。ブロッコリーは、消費量が多く、農林水産省により指定野菜にも認定され、現代人が不足しがちであるビタミンやミネラルを豊富に含んでいます。そこで、今回は、ブロッコリーの栄養素をしっかりと体の中に取り入れるためにおすすめの食べ方を紹介します。 〈写真で詳しいやり方を見る〉ブロッコリーの「塩蒸し」やり方 ■ビタミン・ミネラルが豊富な緑黄色野菜 元々、ブロッコリーはイタリアで食べられていた野菜ですが、今では、食卓によく並ぶ緑黄色野菜のひとつであるほど、私たちにとっても馴染み深い野菜です。そして、ほぼすべてのビタミンを豊富に含んでいるくらい栄養価も高いのです。 特に、美肌と免疫力アップに欠かせないビタミンCを豊富に含んでいます。ちなみに、ビタミンCが豊富に含まれているイメージの強いレモンの約2.5倍、いちごの約2倍です。 他にも、ガン予防を期待できるβ-カロテンやスルフォラファン、高血圧予防のカリウム、骨の健康のカルシウムとその吸収を高めるビタミンK、貧血予防の鉄、胃潰瘍に効果的なキャベジンなどいろいろな栄養素が豊富に含まれています。 ■美味しいブロッコリーを選ぶポイント3つ せっかく、栄養価の高いブロッコリーを食べるのであれば、美味しいものを選んでから調理しましょう。 ■■つぼみが濃い緑のもの 全体的に黄みがかっているものは、鮮度が落ちているため、避けるのをおすすめします。 ■■茎の切り口がみずみずしく、傷がなく変色していないもの 裏返して、茎の切り口が乾燥していたり、黒ずんでいたりしているものは、鮮度が落ちています。また、外葉がついている場合、しおれているものは鮮度が落ちている可能性が高いです。 ■■つぼみがキレイなドームがで、締まっているもの つぼみが開き、全体的に柔らかくなっているものは、鮮度が落ちています。キュッと引き締まったものを選びましょう。 ■茹でると栄養素が流れてしまう? ブロッコリーに特に豊富に含まれているビタミンCは、水に溶けやすい水溶性ビタミンです。そのため、たっぷりのお湯で時間をかけて茹でてしまうと、せっかくのビタミンCが溶け出してしまい、食べる時にはビタミンCがなくなってしまうのです。だからこそ、ブロッコリーは調理の仕方が、重要になってきます。 もし、どうしても茹でて使用したい場合、できるだけ少量の水で茹でたり、スープにしたりするなど工夫することが必要です。 ■おすすめの食べ方は、塩蒸し ビタミンCを流出させずに美味しく食べるには、「塩蒸し」がおすすめです。 ①ブロッコリーをよく洗い、小房に分ける。ブロッコリーの茎のかたい部分は皮をむき、食べやすい大きさに切る。 ②鍋に重ならないように、①を広げ、塩を全体にふりかける。蓋をして約10分おくと、水分が出てくる。厚手鍋や無水鍋でない場合、大さじ1~2をふりかける。 ③蓋をして、火にかける。沸々し、湯気が上がったら、弱火にして約2分。火を止めて、蓋をしたまま、約3分蒸らす。 ④竹串などで刺して、お好みの硬さであれば、ザルにあげて冷ましたらできあがり。 とても、シンプルですが、ブロッコリーの栄養を逃さず、うま味も閉じ込めて美味しく食べることができます。ビタミンCやβ-カロテンは茎の方が豊富に含まれているため、丸ごと蒸すのがおすすめです。 ■ブロッコリーを美味しく食べよう いつでもスーパーで手に入るブロッコリーですが、ちょっとした工夫で栄養もとりつつ、美味しく食べられます。塩蒸ししただけでも美味しいですが、アンチエイジングにオイルやアボカドと和えたり、ガン予防にごまと和えたりいろいろな食べ方をすると飽きなく食べることもできますよ。 ライター/管理栄養士 亀崎智子 管理栄養士×セラピスト(野菜ソムリエ・中級食品診断士 )。食に関する講演や記事執筆・監修、体の本来の機能を取り戻すお手伝いをする整体のセラピストとして、家族丸ごと体の内と外にゆとりをつくるサポートを行っている。 協力/NS Labo
NS Labo(栄養サポート研究所)