ジャニエールが4人でのスプリントを制し総合首位に|マイナビ ツール・ド・九州2024
単独逃げを成功させたズバラーリ
その後、集団が一瞬けん制する隙を突いて、クリスティアン・ズバラーリ(コラテック・ヴィーニファンティーニ、イタリア)がアタック。チームのエースであるズバラーリだが単独逃げだったこともあり、集団も容認。タイム差は最大で2分40秒まで広がった。集団からはフランシスコ・マンセボ(マトリックスパワータグ、スペイン)、ジェシッド・シエッラ(宇都宮ブリッツェン、コロンビア)が追走を試みるものの、ズバラーリは単独先頭で日田市街地の周回コースへと入った。 ズバラーリは残り23km地点の大原八幡宮スプリントポイントを先頭で通過し、ボーナスタイム3秒を獲得。集団はボネが2位、ルーカス・ネルーカー(EFエデュケーション・イージーポスト、イギリス)が3位で通過した。
最終盤、総合上位を争う選手たちの激しいアタックからのスプリント
ラスト1周に入るところでズバラーリは集団に吸収され、集団は一つとなって最終周回に入った。そして、最終周の登り区間でヤルディ・ファンデルリー(EFエデュケーション・イージーポスト、オランダ)がアタックし、そこから発射される形でネルーカーが飛び出した。この動きに反応できたのは4人で、以下の5人の先頭集団が形成された。 しばらくして小林が脱落し、逃げは4人となったが、主力3チームが逃げに乗ったため集団は協調して追走できず、この4人の逃げ切りが確実となった。 最後はジュガットがスプリンターのジャニエールを発射し、ジャニエールがスプリント力の差を見せつける形でステージ優勝を飾った。2位はネルーカー、3位はチャーム、4位はジュガットが入った。
ジャニエールが総合リーダーに
エミリアン・ジャニエールはトタルエナジーの下部育成チームであるヴァンデU出身で、プロ2年目の26歳のスプリンター。今シーズン、ブークル・ド・ラ・マイエンヌ(フランス、2。Pro)で区間1勝とポイント賞を獲得し、総合5位、ツアー・オブ・イスタンブール(トルコ、2。1)でも区間1勝、ポイント賞、総合3位と好成績を収めている登れるスプリンターだ。トタルエナジーは今日、中国で行われたツアー・オブ・タイフーレイク(2。Pro)の第4ステージでもジェゾン・テソン(フランス)が優勝しており、チームとして最高の1日となった。 ジャニエールは「このレース前に少し調子を崩していました。最後の登りでEFの選手がアタックしましたが私とチームメイトでついていくことができ、いい形に持ち込めました。私はスプリントに自信があるので、いい展開だったと思います。」と語った。 ステージ2位に入り新人賞リーダーになったネルーカーは「できることをやった、楽しい一日でした。こんなに激しい初日になるとは思っていませんでしたが、今日はチームとしてもいい動きができたので、最終日に向けて上々の一日になりました。」とコメントしている。 集団はイヴァン・スミルノフ(アスタナ・カザクスタンチーム、ロシア)を先頭に10秒差でゴール。8位には草場啓吾(愛三工業レーシングチーム)が入り、ベストジャパニーズライダー賞を獲得した。