故郷を思い住宅再建に奔走 堤防決壊の地・長野市長沼を「100年先へ」 まちづくりにも積極的に参画 台風19号災害から5年
特集は台風災害から5年です。堤防が決壊した長野市長沼地区で工務店を営む男性は、この5年、住宅の再建に奔走しつつ。まちづくりにも積極的に参画してきました。辿りついたのは長沼を100年先に残したいという思いです。 【動画で見る】故郷を思い住宅再建に奔走 堤防決壊の地・長野市長沼を「100年先へ」 まちづくりにも積極的に参画 台風19号災害から5年
関博之さん: 「祭りが最高のコミュニティーだと思ってます。こういう形で、盛大に今年できたことはよかったなと思いますね」 5年前は、この例大祭当日に水害が発生。関さんが長沼を愛する原点となった祭りは、しばらく開催できませんでした。
当時、一級建築士として都内で働いていた関さんはすぐに長沼に駆けつけ故郷が変わり果てた姿を目の当たりにしました。 実家も亡き父が営んでいた工務店も被災。 そして、父が手がけた数多くの住宅も。
■地域のために力を尽くす
被害を確認して回る中、関さんは、地域のために力を尽くそうと決心します。 関工務店・関博之さん(2019年): 「やっぱり僕は戻るべきだと。何軒か回る中で、そう言いたいと思っちゃったんですよね。『ぼく戻ります』『安心してくださいって』って」 最初は家族を埼玉に残し避難所や仮設住宅で生活。住民と悩みや不安を分かち合いながら住宅の復旧・再建に突き進んできました。
2020年12月―。 被災から1年2カ月、関さんが修復した地元の味噌蔵・小川醸造場の工場が完成しました。 「復興の象徴になる」と信じて力を尽くしてきた建物です。
小川醸造場・小川泰祐さん: 「だんだん先に向かって歩み出してきているんだっていう実感が湧いてくる。(関さんは)すごく頼りになったし、気持ちもおかげで楽になってきたかな」 関工務店・関博之さん: 「非常に僕もうれしくて。(住民と)共に分かち合えた。このためにやってきたんだと」