西村担当相、大人数の食事「やめて」 変異株拡大「極めて強い危機感」
新型コロナウイルス対策として、政府が東京、京都、沖縄の3都府県を「まん延防止等重点措置」の対象地域に追加したことを受け、西村康稔(やすとし)経済再生担当相は9日夜、記者会見を開いた。関西圏で広がり、首都圏でも増えつつある変異株について「極めて強い危機感を持っている」と述べ、「全国各地で、歓送迎会でクラスター(感染者集団)が発生している。大人数の食事はやめていただきたい」と強い口調で呼びかけた。 【動画】東京・京都・沖縄「まん延防止措置」適用へ 西村担当相と尾身会長が会見
比較的若い世代も「重症化」の報告例
会食は「同居家族や4人以下」の少人数で行うことを勧め、「できれば普段一緒にいる仲間の方がリスクが低い。久しぶりに会う人はリスクが高い」と指摘した。 変異株の感染力について1.32倍とする国立感染症研究所の報告を紹介し、「基本的な対策はマスクと手洗い、(手指)消毒、3密の回避は同じだが、感染力が強いということをぜひご理解いただきたい」と述べた。 さらに変異株では「比較的若い世代も重症化するリスクが報告されている」と注意を促した。 少人数での会食のほか、「できる限り人混みは避ける。人が多い時間帯、場所は避けていただきたい」とした。感染力が強い変異ウイルスでは「これまで感染しなかったケースでも感染するということが報告されている」からだ。 加えて「変異株が首都圏でも広がりつつある」として、「まん延防止重点措置の都道府県との行き来は極力控えていただきたい」と述べ、東京、大阪、兵庫、京都、そして宮城、沖縄との往来を自粛するように求めた。
「地域限定の緊急事態宣言」と強調
重点措置が適用された地域では「地域限定の緊急事態宣言のような強い措置を講じていくことになる」と強調した。 具体的な対策としては、飲食店などへの午後8時までの営業時間短縮要請に絡み、店でのアクリル版の設置や換気、会話中のマスク着用の奨励などの感染防止対策の実施状況の見回りを行う。最大600万円までの協力金も支援する。イベントに関しても5000人までを上限に制限するとした。