【高校サッカー選手権】市立長野、松商学園を5-0で撃破 準決勝へ
第103回全国高校サッカー選手権長野予選の準々決勝が10月26日に県内の2会場で開催され、松本平広域公園アルウィン芝生グラウンドで行われた第2試合は、市立長野が松商学園を5-0で撃破し4強入りを決めた。 【フォトギャラリー】松商学園 vs 市立長野 準決勝進出をかけた一戦は、序盤は互角の展開を見せるも、徐々に市立長野が主導権を握り始める。2ボランチのMF7中澤渓太郎(3年)、MF8久保田大心(3年)がボールを散らしながらゲームを組み立てる市立長野は、FW17金子陽太(3年)、FW20傳田諒佳(2年)が松商学園DFの合間を縫うように抜け出し、相手ゴールに迫っていく。 すると23分、市立長野が先制ゴールを奪う。市立長野はDFラインからロングボールを前線に入れると松商学園のGKとDFが交錯。そのこぼれ球を傳田がダイレクトで無人のゴールに突き刺した。一方、松商学園は34分、CKからDF16中垣尚都(2年)が頭で合わせるも、惜しくもゴールならず。前半は市立長野が1点をリードし後半戦へ。 市立長野は50分にMF24清水優咲(1年)をピッチに送ると、その清水が起点となり追加点が生まれる。「ドリブルを武器とし、後半に相手が疲れてきたタイミングで相手を壊しに行ける選手」と芦田徹監督が評する清水が、55分に右サイドで傳田唯都(3年)の後ろをオーバーラップしボールを受けると、ドリブルで一人交わして中へ切り込み、中央の金子へ丁寧なグラウンダーのパス。これを金子が右足で流し込み追加点。77分にも再び清水が右サイドを突破し金子へパスを通すと、金子からMF19高山陽翔(2年)と繋ぎ右足でゴールネットを揺らし3点目を奪った。 後がない松商学園はゴールを狙い前へ行くしかない状況となるも、市立長野が前がかりとなって空いたスペースをうまく使い、アディショナルタイムに中澤と金子がゴールネットを揺らし5-0の快勝を収めた。 市立長野の芦田徹監督は「最後にゴールが入ったけど、苦しい試合でした。前半に取れなくても良いかなと思っていた所で取れたのが良かった。後半は途中から出てきた選手たちがある程度タスクを持ってプレーし、しっかりとまとめてくれたので、我々がやりやすいゲーム展開になった」と試合を振り返った。 この日の結果から、準決勝では昨年度優勝校で高円宮杯 JFA U-18サッカープリンスリーグ2024 北信越2部で現在2位につける松本国際との対戦が決定。松本国際戦に向けて指揮官は「相手が強くなるとスペースがなくなるので、もっとコンビネーションを付けないといけない。まずは、もう一回コンディションを取り戻すことと、我々にできることは多くはないので、できることの質を上げていく。自分たちのゲームプランを整理してやっていきます」とコメントした。 一方、敗れた松商学園の高山剛治監督は「後半に入り、最初にうちが点を取るか相手が取るかが、ゲームのターニングポイントだった。選手は勇気を持って最後までやってくれた。3年生は勇気ある背中を見せてくれた」と選手たちを労った。 (文・写真=古部亮)