「妊婦が女性じゃないなんて」と猛反発も……ウィーンの新「優先席ピクトグラム」が大炎上した背景
◆行き過ぎたジェンダー論へのバックラッシュか?
もろもろの意見を吟味したところ、これまで常に進化を遂げてきたウィーンのジェンダー論が、どこまで走ってもゴールが見えないことから一般市民の「ジェンダー論疲れ」に繋がったこと、女性が自分たちの権利を侵されていると危機感を募らせていることなどが原因ではないかと感じています。 日本でも昨年からジェンダーフリーの公衆トイレや、トランスジェンダーの公衆浴場利用が大きなテーマになっていると聞きます。誰もが排除されていると感じない快適な社会づくりは、どこの国でも手探り状態にあるようです。 この記事の筆者:ライジンガー 真樹 元CAのスイス在住ライター。日本人にとっては不可思議に映る外国人の言動や、海外から見ると実は面白い国ニッポンにフォーカスしたカルチャーショック解説を中心に執筆。All About「オーストリア」ガイド。
ライジンガー 真樹