【ボクシング】寺地拳四朗インタビュー|目標は今も4団体統一も、状況次第でフライ級転向へ。タパレス撃破の井上には感服
165cm、49kg、ライトフライ級で熱い戦いを繰り広げる寺地拳四朗は、現在のボクシング界屈指のファイターだ。1月23日(火)、トップコンテンダーのカルロス・カニサレスを迎え討つ寺地のタイトルマッチは、地元京都に近い、エディオンアリーナ大阪で行われる。 【動画】寺地が対戦を熱望するジェシー・ロドリゲスが難敵サニー・エドワーズを粉砕したハイライト動画を本誌記事内で紹介中 注目の一戦を前に、名門『The Ring』誌(リングマガジン)元編集人で本誌格闘技部門副編集長のトム・グレイが、今回の挑戦者カニサレス、ライトフライ級4団体統一、さらには噂される『バム』ロドリゲス戦について尋ねた。
元レギュラー王者は「タフな相手」だが、「自分がすべて上」と自信の寺地
寺地はここまで対峙してきたファイターを全てなぎ倒し、現在WBA/WBC/リング誌ライトフライ級王者を保持している。2021年、コロナ陽性判定のために延期された矢吹正道との防衛戦で一度は敗れたものの、ダイレクトリマッチでは3ラウンドKOの圧倒的勝利を収めた。 直近の試合は昨年9月、過去に2階級制覇を果たしてきた挑戦者ヘッキー・ブドラーを相手に9回TKO勝ち。日本のファンの前で身上とする多彩なパンチとスピードを見せつけた。 「(ブドラー戦は)いい試合だったと思います」 寺地は日本での取材協力者を通じてスポーティングニュース(TSN)のインタビューにそう答えた。 「ブドラーがフットワークを駆使してきたので、仕留めるのがなかなか難しかったですが、ブドラーにはアンソニー・オラスクアガのような強いパンチはないので、インファイトする方が楽でした。もちろん、どちらもタフな対戦相手でしたが」 1月23日の相手であるカニサレス(26勝1敗1分、19KO)は、寺地が目指す高みの前に立ちはだかるグッドファイターだ。ベネズエラ出身の挑戦者は、現在TSNのライトフライ級ランキングでは第8位、直近の試合では評価の高かったダニエル・マテリョン相手に勝利を収めている。 対日本人戦績は2勝1分け。全盛期にあった頃の田口良一と引き分け、WBA世界ライトフライ級レギュラー王座決定戦で小西伶弥、2度目の防衛戦で木村翔を下している。 「この試合が楽しみで仕方がないです。カニサレスもまたタフな相手ですから」と寺地は自身15度目となる世界戦への期待を語った。 「パンチも強いし、フットワークのテクニックも優れた選手。でも、全てにおいて自分の方が上だと思っていますけどね」 レギュラータイトルながら元世界王者であるカニサレスに対し、ライトフライ級最強と目される寺地は自信をあらわにした。寺地はこの試合の先に実現したいことを見据えているからだ。