【ボクシング】寺地拳四朗インタビュー|目標は今も4団体統一も、状況次第でフライ級転向へ。タパレス撃破の井上には感服
大阪決戦後は4団体統一の夢を継続? それともフライ級転向?
寺地がここ数年、4団体統一戦の実現に向けて尽力していたことはボクシングファンなら周知の事実だろう。彼の目標は、ライトフライ級史上初となるアンディスピューテッド・チャンピオンになることだ。 しかしながら、現WBO王者のジョナサン・ゴンサレスはマイコプラズマ肺炎のために決定していた寺地との統一戦を欠場。残るIBFタイトルもシベナティ・ノンティンガを番狂わせで破ったエイドリアン・クリエルの手に移っている。この両者は今年2月16日にダイレクトリマッチを行う予定だ。 もし今後も統一戦の実現が難航するようですれば、寺地はフライ級にステップアップし、WBO/IBF世界フライ級統一王者のジェシー『バム』ロドリゲスと対戦したいと公言している。『バム』は昨年12月、それまで無敗を誇っていたIBF王者サニー・エドワーズを相手に衝撃的なTKO勝利を収めた。 32歳の日本人王者は目前のカニサレス戦に集中しているのだろう。今回の取材では『バム』との対戦の可能性については多くを口にしなかった。それでも必要になれば、海を渡ってのアメリカ・デビューを果たす意向があることは明言してみせた。 「現時点では、(ロドリゲスとの)試合がどうなるかは想像できません。もし日本以外で戦いたいならどこであって喜んで試合しますよ」 「もちろん、(ライトフライ級の)アンディスピューテッド・チャンピオンになりたいと思っていますが、階級を上げるのもそれと同じくらい面白そうだと思っています。統一戦が実現しないなら、階級を上げることになるでしょうね。できる限り多くのベルトを手にしたいんです」
2階級4団体統一の井上尚弥に刺激、タパレス戦での強さに感服
ベルトと言えば、井上尚弥は昨年12月のマーロン・タパレス戦で10回TKO勝ちを収め、新たに2本のベルトを手に入れた。寺地を触発する存在の井上は、この勝利によって、スーパーバンタム級でもアンディスピューテッド王者となった。 「タパレスは倒されないことを意識して戦っていたように見えました。井上選手はそれだけ優れていたということです」と、寺地はあの試合を振り返ってそう語った。 井上や寺地に限らず、井岡一翔(WBA世界スーパーフライ級王者)、中谷潤人(前WBO世界スーパーフライ級王者)、重岡兄弟(WBA世界ミニマム級王者の優大とIBF世界ミニマム級王者の銀次朗)といった日本人ファイターがみなトップクラスの戦いを見せているのを見れば、日本のボクシングが『それだけ優れている』ことが分かる。疑問の余地はないだろう。 ※本記事は国際版記事を翻訳し、編集した記事となる。翻訳・編集:石山修二、編集:スポーティングニュース日本語版編集部 神宮泰暁
スポーティングニュース(原文:Tom Gray、翻訳・編集:石山修二)