紀州のドン・ファン殺害事件 “しゃがれ声”の『覚醒剤の売人』出廷 注文受け数時間で和歌山へ急行「路地の暗い場所で渡した」「女性に4~5グラム売った」元妻と売人仲間の携帯電話に通話履歴も
証人と仲間らは田辺市へ…客は「女性」身長は「164か165(cm)くらい」
証人の男性と仲間の男性は、「足代を渡すから」と言って、わざわざ後輩を京都から呼び出して車を出させ、高速道路で和歌山県田辺市に向かった(ただ、運転したのは仲間の男性だという)。仲間の男性の交際女性も車に同乗したという。 覚醒剤を入れたパケ(チャック付きの小さなビニール袋)は、ティッシュにくるみ、さらに封筒に入れて運んだという。この覚醒剤を仕入れたのは、証人ではなく仲間のほうだった。 午前0時前、日付が変わる直前に南紀田辺ICから一般道に出て、待ち合わせ場所近くに車を停めた後は… 検「車を降りたのは?」 売「自分です」 検「証人だけが車を降りた?」 売「はい」 検「客と接触しましたか?」 売「しました」 検「どんな場所で?」 売「路地の暗い場所で」 検「その客は男性でしたか?女性でしたか?」 売「女性です」 検「身長はどのくらいか覚えている?」 売「自分と一緒か、ちょっと違うくらい」 検「証人はちなみに身長はどのくらい?」 売「164か165(㎝)くらい」 検「顔は覚えていますか?」 売「覚えています」 確かに“女性客”は、須藤被告と同程度の身長ということにはなる。
須藤被告と“密売人仲間”の携帯電話に『通話履歴』 証人「『旦那さんには知られないようにしている』と話していた」
そして検察側が請求した証拠によれば、次のことが確認されている。 ▽同じ日の午後7時すぎ、“密売人仲間”の当時の携帯電話と、被告が当時使用していた携帯電話との間に通話履歴あり ▽同じ日の午後11時半すぎ、男性らが車を停めた場所から極めて近いコンビニのATMで、須藤被告が自身の口座から約10万円を引き出した ▽日付が変わった翌日午前0時すぎにも、“密売人仲間”の当時の携帯電話と、被告が当時使用していた携帯電話との間に通話履歴あり こうした証拠と、男性の供述をつなぎあわせ、“覚醒剤を受け取った女性は須藤被告だった”と検察側は主張しているわけだ。 検「客と会ってどうした?」 売「(覚醒剤の入った封筒を)渡して、少し言葉を交わした……いや、お金をもらって渡した」 「(客は)『旦那さんには知られないようにしている』と話していた」 そして客の女性は、近くにあるスーパーマーケットの方向に歩いて去っていったという…。