あの人はなにを選んでる?笑福亭鶴瓶、津田健次郎らが参加した恒例企画「映画人が選ぶ、ベスト映画2024」を発表!
ここ数年の傾向通り『劇場版SPY×FAMILY CODE:White』(23)や『機動戦士ガンダム SEED FREEDOM』(24)、『劇場版ハイキュー!! ゴミ捨て場の決戦』(24)、そしてシリーズ最大のヒットとなった『名探偵コナン 100万ドルの五稜星』(24)など日本のアニメ映画が圧倒的な強さを見せる一方、『変な家』(24)や『キングダム 大将軍の帰還』(24)、そして『ラストマイル』(24)と、実写日本映画も大奮闘。洋画・邦画、実写・アニメを問わず様々なヒット作が生まれた2024年。 【写真を見る】『カメ止め』上田慎一郎監督が嫉妬した、2024年の邦画を代表するヒット作は? MOVIE WALKER PRESSでは、毎年恒例の「映画人が選ぶ、ベスト映画2024」企画を実施。2024年の映画界を彩った映画人たちは、この1年どんな映画に魅了されたのだろうか?様々な監督や俳優、映画関係者に“2024年に鑑賞してグッときた作品”を新作・旧作問わず最大3作品まで選んでもらい、その魅力を語ってもらった。本稿ではそのなかからいくつかの回答を抜粋して紹介していこう。 ■声優&俳優として大活躍の津田健次郎は話題作3本をチョイス! まずは今年『あまろっく』(24)に出演し、「怪盗グルー」シリーズの最新作『怪盗グルーのミニオン超変身』(24)ではこれまでのシリーズ作に引き続き主人公のグルーの吹替えを担当。2025年には久々の主演映画『35年目のラブレター』(2025年3月7日公開)も控えている笑福亭鶴瓶。選んだのは、石原さとみが娘の失踪を機に世間の誹謗中傷に晒される母親を演じた吉田恵輔監督の『ミッシング』(24)。 石原が10代の頃にラジオで共演経験があるという笑福亭は、「彼女がああいった壮絶な役をやられる女優さんになったんだなと、感慨深いものがありました」としみじみ。「これまでとはまったく違う雰囲気の彼女を見て驚きました。女優さんとしての変化を感じた作品です。ものすごい迫力がありましたし、あの母親役にピッタリとハマっていました」とあたたかな賛辞を送った。 そんな笑福亭と『35年目のラブレター』では夫婦役を演じる原田知世は、2021年に日本公開された中国・香港の合作映画『少年の君』(19)をチョイス。「とてもすばらしい作品でした。人との出会いによって生きる力やエネルギーをもらえることがあるんだと、心が震えました」と同作の魅力を語り、主演のチョウ・ドンユイの演技についても「お芝居を超えていると思うような瞬間をたくさん見せてくれたことも印象的」と大絶賛。 一方、『クレイヴン・ザ・ハンター』(公開中)や『ロード・オブ・ザ・リング/ローハンの戦い』(公開中)の吹替版声優を務めあげ、近年は実写作品にも出演する津田健次郎は、アカデミー賞作品賞に輝いた『オッペンハイマー』(24) に、大ヒットを記録したアニメーション映画『ルックバック』(24)、そしてアメリカ内戦というテーマで世界中を戦慄させた『シビル・ウォー アメリカ最後の日』(24)と、今年大きな話題を集めた3作品をセレクトした。 お笑いコンビ「春とヒコーキ」のぐんぴぃは、「新空港占拠」など複数のテレビドラマに出演し、2025年には主演映画『怪獣ヤロウ!』(2025年1月31日公開)や福本莉子とジェシーがダブル主演を務める『お嬢と番犬くん』(2025年3月14日公開)が待機。そんなぐんぴぃは、『ルックバック』と『サユリ』(24)、そしてIMAXでリバイバル上映が行われたクリストファー・ノーランの『インターステラー』(14)という興味深いセレクトをしてくれた。 ■清水崇監督、生方美久らが選んだ2024年のベスト映画は? 日本を代表するクリエイターたちは、今年の映画界をどう見ていたのか?『カメラを止めるな!』(17)で社会現象を巻き起こし、『アングリースクワッド 公務員と7人の詐欺師』が公開中の上田慎一郎監督は、「作り手としてはちょっと悔しく嫉妬も抱く、すばらしい作品でした」と今年の夏に大ヒットを記録した『ラストマイル』(24)と、大ファンだという黒沢清監督の中編『Chime』(24)、そして『侍タイムスリッパー』(公開中)の3本を挙げる。 自主制作作品として作られ、池袋シネマ・ロサでの公開から口コミで話題が広がり全国に上映館が拡大するという、まさに『カメラを止めるな!』と同じ道を歩んだことから“第2の『カメ止め』”とも称される『侍タイムスリッパー』。公開2日目に劇場で観たという上田監督は、「映画館で映画を観るからこそ味わえる“ならではの体験”をさせてくれる作品と出会えたうれしさがありました」と、観客の反応の良さを振り返った。 また、監督デビュー25年を迎えた2024年に『あのコはだぁれ?』(24)がスマッシュヒットを記録した清水崇監督は、特集上映で上映されたショートフィルム『駆け抜けたら、海。』(23)と、今年第ブレイクを果たした河合優実が主演を務めた『ナミビアの砂漠』(24)、小松菜奈と松田龍平が共演した『わたくしどもは。』(23)の3本をセレクト。さらに回答全文を見ると、ほかにも多くのタイトルを挙げているので、清水監督ファンは是非ともチェックしてほしい。 テレビドラマ「silent」で一躍注目を集め、「海のはじまり」やオムニバス映画『アット・ザ・ベンチ』(公開中)にも参加した脚本家の生方美久は、五十嵐耕平監督の『SUPER HAPPY FOREVER』(公開中)を、同じく『アット・ザ・ベンチ』で長編監督デビューを果たした奥山由之監督は、ヨルゴス・ランティモス監督の『哀れなるものたち』(23)とエメラルド・フェネル監督の『Saltburn』(PrimeVideoにて配信中)、そして弟である奥山大史監督の『ぼくのお日さま』(公開中)の3本を選んでいる。 スペシャルサイトではここに挙げた方々以外にも、アーティスト・俳優の石野理子や俳優の染谷将太、漫画家の冬虫カイコらの回答も掲載されている。また今後も、「第2回日本ホラー映画大賞」でグランプリを獲得し『ミッシング・チャイルド・ビデオテープ』(2025年1月31日公開)が控える近藤亮太監督や、同作に出演する杉田雷麟、平井亜門、森田想の3名。さらに「日本ホラー大賞」の選考委員を務めた堀未央奈とゆりやんレトリィバァの回答も順次アップデート予定。 そして、ムビチケ全作品に使える映画GIFT500円相当が抽選で当たる「映画ファンが選ぶ、ベスト映画2024」のアンケートも実施中。こちらの応募締切は12月31日の23時59分まで。2024年に観た映画を振り返って、熱いコメントと共に投稿しよう! 文/久保田 和馬