ポストシーズンも見逃せない! プロ野球、セ・パ最注目選手はこの4人だ!
急成長の要因はストレートだけではないという。 「スライダーは左打者に対して縦変化量を増やし、スイーパーとの差別化が図れています。今季序盤に投げていたハードカッターの感覚も有効活用し、左打者のインハイに伸びる球を投げられるのも魅力的。落差を取り戻したスプリットを意識させて、伸びる球を突き刺す感覚で打者を翻弄できています」 この調子を維持できれば、ポストシーズンでの活躍だけでなく、来季以降のさらなる飛躍も見えてくる。 「ファン、監督、そして本人と、誰もが認めるエース像に近づいています。まずはCSでソフトバンク相手にどれだけの投球ができるか。9月の完封劇の印象があるだけに、ソフトバンクとしては最も嫌な存在であることは間違いありません。このままの調子で結果を出せば、来季以降の沢村賞受賞、さらにMLB移籍も現実味を帯びてくるはずです」 ■恐怖の3、4番清宮&レイエス ポストシーズンを盛り上げる男たちはほかにもいる。野手では、日本ハムの「3、4番コンビ」に注目したい。共に春の不振を脱して夏に覚醒した清宮幸太郎とフランミル・レイエスだ。 清宮はキャンプイン直前の捻挫で開幕2軍スタートも、7月に月間打率3割8分超を記録し、8月以降も規定打席未到達ながら打率3割をキープしている。お股ニキ氏は「もともと持っている才能は素晴らしいのに、体形に合ったスイングができていなかった」と、これまで飛躍しきれなかった原因を指摘する。 「MLBで人気の縦振りを志向していたようですが、日本人は骨盤が後傾しているため、外国人のような縦振りをするとボールの下にバットが入ってしまうし、打球が伸びなくなる傾向が強いと感じます。 清宮は本来の自分のスイングに戻したことで、打球に最後のひと伸びが加わりました。さらに今季は、追い込まれた後は反対方向にヒットを放つなど、打撃にいやらしさが出てきています」 その試行錯誤の歩みにおいては、新庄監督の存在を忘れるわけにはいかない。 「3年に及ぶつきっきりの指導が実を結んだのでしょう。新庄監督の指摘で体重を落とし、ファーストだけでなく、サードやレフトでも勝負できるようになったことで起用の幅が増えました。レイエスと同時起用できるのはチームにとって大きいです」