株式とは何か? 上場企業への投資の基本を学ぶ(海外)
優良株(ブルーチップ)とは何か?
必ずしも同じではないが、大型株はブルーチップのことが多い。大型株は厳密にはその会社の時価総額によって分類される。対照的にブルーチップの正式な定義はない。 だが一般的に、長い間、ときに100年以上も堅実な業績を実証してきた成熟企業がブルーチップとよばれる。こうした企業はリスクが低く信頼性が高いとみなされ、配当株であることが多い。だから、ブルーチップは大型株でもあるわけだ。とはいえ、必ずしもすべての大型株がブルーチップであるわけではない。 ブルーチップには共通の特徴がある。 大型株:ブルーチップは通常、財務が健全な大型企業である。ブルーチップの時価総額、すなわち発行済み株式の合計市場価額はだいたい60~90億ドル(約9000億円~約1.35兆円)である。最も時価総額が小さいものでも50億ドル(約7500億円)で大半は100億ドル(約1.5兆円)以上だ。 成長の履歴:ブルーチップは長年にわたり、ときに何年も継続して成長を続けてきた企業だ。株価が大きく増加することは稀だが、長年にわたり着実に上昇している。 株式指数:ブルーチップ企業はダウ30種工業株価指数やS&P500種株価指数、ナスダック100といった主要な市場指数の構成銘柄である。株式市場全体を主導するこうした指数構成銘柄は、ブルーチップというステータスゆえに「成功」した企業とみなされることが多い。 配当:常にではないが、ブルーチップ企業の配当額はかなり大きい。常に事業成長の資金を必要とする新興企業やその他企業とは異なり、企業が成熟するにつれて成長から軸足が移る。ブルーチップ企業はそうした余剰資金を、配当支払いを通じて株主との利益共有に回す。利益率が改善するにつれて、配当も増加することが多い。
自己株式とは何か?
自己株式とは、会社が市場から買い戻した株式のことである。会社は株式を買い戻すと、それら株式を自社の管理下に置く。市場で売買できる株数が減るため、株価が上昇しやすくなる。 会社は株式を買い戻した後、それら株式を消却するか、再発行やその他利用のために留保する。 自社株の金額は、会社の貸借対照表に載っている。貸借対照表には会社の資産、負債および株主資本が計上される。通常、会社が保有する自社株の金額は、資本の部の一番下の勘定に記載されるが、実際は資本の部であればどこでも構わない。 自社株は個別の投資家に直接影響を与えるものではないが、自社株の意味とその役割を知ることは重要だ。会社は自社株を活用して財務面で防衛し、将来の合併・買収(M&A)を計画し、望ましくない買収をはねのけ、従業員報酬として付与し、将来の資本調達ニーズに備えることができる