株式とは何か? 上場企業への投資の基本を学ぶ(海外)
株式の種類
さまざまな方法で株式を分類できる。以下では株式を異なる視点から分類し、その違いを説明する。
普通株 vs. 優先株
主に普通株と優先株の2つの種類がある。 普通株:その名の通り、普通株は最も一般的な種類の株式だ。普通株の株主は通常、四半期配当と議決権を受け取る。だが、配当は保証されておらず変動する。 優先株:優先株には普通株よりも高い固定配当が支払われるが、株価は普通株ほど上昇しない。会社が債務不履行に陥った場合、優先株の株主には普通株の株主よりも先に分配金が支払われる。 「コカ・コーラの株を100株買うといった場合、通常は普通株の購入を指す。たいていの企業では発行済み株式の大半を普通株が占める」と言うのは、クレイトン大学(Creighton University)ファイナンス学教授のロバート・ジョンソン氏だ。 トレーディング・プラットフォーム「ウェブル(Webull)」のアンソニー・ダニエルCEOは「普通株式の保有者は、取締役会メンバーを選任し、会社の議案を決議できる。だが、会社が破産手続きに入った際に資産を受け取る順番が最後なのが欠点」と言う。 「優先株には、同じ会社が支払う普通株の配当よりも高い固定金額が支払われる。また、会社が資金難に陥って普通株の配当が支払われない場合でも、優先株に配当が支払われる」
クラスA株 vs. クラスB株
場合によって、会社がクラスA株とクラスB株に分けて株式を販売することもある。この2つの大きな違いは、クラスB株には議決権が多く付与されていることだ。 例えば、コカ・コーラの普通株主には1株当たり1個の議決権が付与される一方、クラスBの株主には1株当たり20個の議決権が付与される。一般的に、会社が一定の株主に議決権を維持させたいときに、このような株式クラスを設ける。
その他の株式区分と分類
普通株にだけ投資可能な一般投資家は、株式を会社の大きさ、業種、投資スタイル、場所などさまざまな方法でスクリーニングすることができる。 1つ目は会社の時価総額、すなわち会社の規模に注目する方法だ。一流の大企業にだけ投資をしたい人もいる一方、株価の変動は大きいものの、高いリターンも期待できる中小企業をポートフォリオに組み入れたい投資家もいるだろう。 また、企業を業種別に分類することもできる。ハイテク、資本財、金融、生活必需品などが業種セクターの例だ。さまざまな業種の株式に投資をすることで、ポートフォリオの分散を高めることができる。 投資スタイル主導で分類する場合は、グロース、バリューまたは配当など、特定の投資スタイルに合った株式を探す。また、株式を地域別で分類することも可能だ。例えば米国投資家は海外株式に投資をすることで、新興市場などにポートフォリオのエクスポージャーを広げたいかもしれない。