日本株、史上初の「日経平均4万円台」に到達…インフレのいま大注目の「プロ厳選・お金持ち企業5選」を実名紹介
2024年上期の日本株市場は、PBR(株価純資産倍率)1倍割れ企業に注目が集まった。一方、低PBR企業の水準訂正が進むにつれ、TOPIX(東証株価指数)の上値は重くなった印象だ。今後は投資対象としての魅力が高い割安銘柄であれば、高PBR企業も含めた水準訂正に注目が集まりそうだ。日経平均が史上初の4万円台に達し、インフレが定着しつつある中、出遅れ銘柄の底上げが期待される。 【マンガ】3500万の住宅ローン組んだ「年収700万夫婦」が「地獄を見た」ワケ 特に、ネットキャッシュ(純現金)を潤沢に持つ「お金持ち企業」企業が注目されている。ネットキャッシュとは、企業が保有する現預金、短期有価証券の合計から、有利子負債を差し引いた実質的な手元資金のことだ。豊富なネットキャッシュを持つ企業は、M&Aや成長投資に資金を振り向けることで、厳しい環境下でも自力成長が期待できる。 特に現在のようなインフレ環境下は、積極経営に転じることで収益率を高めやすい時期でもある。それでなければ、過剰な手元資金を配当や自社株買いなどで、株主へ還元することが求められるだろう。成長投資か!? 株主還元か!? いずれかが期待されるネットキャッシュリッチ企業に下期は注目してみたい。
日本セラミック(6929)
■株価(6月14日時点終値)2546円 安全性能向上で需要拡大中の自動車用センサーが主力。強みは豊富な現預金と顧客ニーズ対応力だ。2024.12期1Q(1-3月)決算時点の現預金は311億円。これは時価総額の約45%に相当し、積極的な投資と株主還元を可能にしている。 フィリピン・スービック経済特別区では新工場を建設し、超音波センサーの生産能力を2倍以上に増強する方針だ。車の衝突防止用や自動駐車システムなどに搭載され、軽自動車市場にも利用が拡大している。国内ではEV向け電流センサー生産拠点を強化している。鳥取市内の新工場建設や既存工場の改装により、こちらも数年内に生産能力を倍増させる計画だ。 また、顧客ニーズに応じたカスタム対応力でも評価が高い。超音波センサーはADAS(先進運転支援システム)普及に伴う需要増に応じて市場シェアが拡大している。長期的にはEV市場の成長が見込まれるため、それに伴うセンサー需要の拡大が期待できそうだ。